NISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)は日産の子会社であり、モータースポーツ向けパーツの開発、製造、販売のほか、レース参戦も行うレース屋集団。近年は、モータースポーツで育んだ技術とノウハウを活かし、日産車向けのチューニングパーツの開発・販売を行うほか、日産車をベースとしたコンプリートカーも開発しています。
そんなNISMOのスタッフから、意外なコメントが聞かれました。「何はともあれ、安全第一ですから」と。NISMO、TRD、STI、無限の4社が集まった「2016年ワークスチューニンググループ合同試乗会」の会場でのことです。
エンジンのパワーを上げることは、それほど難しいことではない。けれど、加速が良くなったら、今度はそれを止めるブレーキを強化しなければいけない。コーナリングスピードが上がれば、場合によってはボディの補強が必要となるかもしれない…。“チューニング”とひと言でいっても、いろいろな要素が絡み合うものなのです。
「何はともあれ、トータルのバランスが大事です。ひとつの要素だけが突出し、安全に支障が出るようなことがあってはならない。今回出展している各社も、同じ考えだと思いますよ」と、NISMOの方は言葉を締めました。なるほど。さすがはメーカー直系の“ワークス”チューナーです。
静岡県のサイクルスポーツセンター内にあるクローズドスペースを使った合同試乗会に、NISMOは3台のモデルを用意しました。
「セレナ NISMO パフォーマンスパッケージ」、「エクストレイル NISMO パフォーマンスパッケージ」、そして、各種ニスモパーツを装着した「GT-R(R35型)」です。
今回はまず、GT-Rの報告をいたしましょう。
■多彩なパーツで走行性能が5年分も進化
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