■2〜3人用テント並みの大きさ
収納バッグは大きく開くタイプ。バッグを広げて幕を入れたら、くるっと丸めてコンパクトにまとめられます。小さめの巾着袋にギチギチになって入っているわけではないのにこのサイズ。設営から撤収、クルマへの収納までスムーズに進みます。
3本のフレームに幕、ペグ、吸盤、張り綱。ペグまでブラックなのは恐れ入ります。吸盤と張り綱はあえて目立つよう白色になっています。
2本のフレームを交差させるクロスフレーム構造ですが、上部空間を広げるリッジポールを取り付けます。ベンドフレーム2本よりもしっかり広がりそうで、期待できます。
フレームの端を袋に差し込み、あとはフックで引っかけていくだけ。スリーブに通すのとは違い、引っかかることがないのもストレスがありません。
吸盤を使い、クルマの屋根に取り付けます。風で飛ばされないよう張り綱での固定も忘れずに。
なお、最近のクルマは曲面が多く、吸盤がしっかり張り付く場所を探すのに苦労します。吸盤用のグロメットは左右に各4か所あるので、最初はじっくり探してください。
残念ながら自立はしません。設営後にお出かけの際は、吸盤の位置に別売ポールを差し込むとクルマがなくても設営できます。ただし、車側はドアパネルがなく開きっぱなしなので貴重品は車内にしまって出かけましょう。
■デュオキャンプにちょうどいい
車側が215cmと少しすぼまった形でテーブルとチェア2脚を置いてちょうどいいリビングに。
クルマへのアクセスが不便になりますが、クルマ側にチェアを置けば3人でも過ごせます。チェアを端っこに寄せればコットを置けるので、車内2人+カーサイドタープ1人に分かれれば、大人3人でものびのび眠れますね。
ちなみにmuracoらしい黒い生地なのでサイドを閉じると薄暗くなりますが、窓がついているのでご安心を。カーサイドタープを閉じたまま周囲の様子を確認できるし、窓部分を隠せば着替えもできます。寝顔をのぞき見られる心配もありません。
サイドを巻き上げればタープらしい開放感を得られます。
リッジポールのおかげで、上部がかなりゆったりしていることがわかります。それに天井にはフックがあり、LEDライトの吊り下げOK。ここらへんの設計が親切ですね。
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よほど大きなキャンピングカーでない限り、車内でくつろぐには限界があります。それに、せっかくキャンプ場にいるなら外でゆっくりすごすほうが気持ちいい。狭い車内で昼も夜も過ごすより、寝室とリビングをそれぞれ設けられるカーサイドタープは人気の車中泊キャンプの必需品と言えるでしょう。
「ペネローペカーサイドタープ」はサイドパネルにメッシュがないのは残念ですが、とにかく軽くて持ち運びが楽。軽快に設営できるのがメリット。
それに天井部分が広く、スペック以上にゆったり。そしてmuracoらしいオールブラック生地によるほの暗さが、なんだか秘密基地っぽくてワクワク。少しだけ怪しい雰囲気を楽しんではいかがでしょうか。
>> muraco
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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