■キャンプ場に到着、でもいきなりの雨…
新登場の「マリンマスター」は、ツールウォッチを再定義するため自然界から取り入れた色ディテールをアップグレードした機能性の高いアウトドアツール。今回、使わせてもらったのは「マリンマスターM-40 ウッドペッカー・グリーン」(33万円)で、鮮やかなカーキグリーンのダイヤルと同色のラバーストラップ仕様になっています。
で、まあ到着するといきなり雨…。予報で知っていたとはいえテンションが少し下がる。まずはサイト設営をというときに降られると「いきなり濡れるのかあ」ってヘコむよね。しかしそれも醍醐味、とペグを打ってロープを張るわけですが、マリンマスターM-40は30気圧防水だから全然気にせず装着しておけます。
何よりダイヤルカラーが明るめのカーキという感じで、まさに自然界から取り入れたという新緑を思わせてくれます。なんだろう…癒される。
とりあえずタープやらテントやら張り終えたのでコーヒーブレイク。少し厚めのラバーストラップは装着感がよく、腕にフィットします。ストラップとダイヤルにはスクエアのエンボスパターンが施されており、ちょっとした遊び心を感じます。
フィールドを意識したコンセプトにふさわしく、ベゼルやケースに使われている素材は、ほぼ全てリサイクル ステンレススチール(316L-1.4404)。外観は普通のステンレスと同じで、今後はSDGsに重点を置いていくというフォルティスの意気込みを感じます。
また、ベゼルサイドにブラックPVDを施しアクセントを加え、削り出しのような洗練されたリューズガードなど、全体にスタイリッシュなデザイン。40mmというケース径も相まって、ツールウォッチといいつつもファッション性が高いと感じました。タウンユースでTシャツなども相性抜群でしょう。
防水性などを優先した堅牢なダイバーズウォッチなどは、やはり無骨なデザインになりがちですが、このマリンマスターはカラーリング含め、総じてオシャレ。シンプルなホワイトのバーインデックスと3針、ベゼル部分の数字やメモリも極力目立たないよう配慮されています。
とはいえ視認性はバッチリだし、夜光もはっきりしており、不意に暗くなっても存在感があります。クルマの運転中など、トンネル内で光るのがちょっとうれしい。
* * *
裏ぶたには、「Keine Termine und den Horizont vor Augen.(予定なし、目の前の地平線を感じる)」という言葉がドイツ語で刻まれています。これは自然界に身を置いた時の解放感を味わおう、というフォルティスが新しいマリンマスターに込めた思いを表しているとのこと。
まさにキャンプから帰ってきて、すぐに「次はいつ行こうかなあ」と思う郷愁というか、フィールドへの回帰というスタンスを常に感じられるツールウォッチ。デジタル漬けの現代において、ふとデスクの傍らにあればデトックス効果がありそう。
今回のウッドペッカー・グリーン以外にもアンバー・オレンジ(※)、セレニティ・ブルー、ロックストーン・グレー、スノー・ホワイトとカラバリは豊富。釣り好きならブルー、ウィンタースポーツ好きならホワイト、みたいに好みに合わせてセレクトするのも楽しいでしょう。
※このモデルのみ「マリンマスター M-44」(49万500円~)で別スペック
遊びを知る大人にふさわしい、フォルティスの新作。光によって表情を変える新緑のような爽やかさが魅力でした。さあ、次はいつキャンプに行こうかな。
>> フォルティス「マリンマスターM-40 ウッドペッカー・グリーン」
<取材・文/三宅隆 写真/田口陽介>
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