■持ち手が邪魔にならない
「小伝具 アルミボウル」は食品を混ぜ合わせるのにちょうどいい深さ、カーブでありつつ短い持ち手が特徴です。
直径10cmのアルミボウルとシェラカップを比べてみました。
シェラカップが直線にフチから底までストンと落ちているのに比べ、「小伝具 アルミボウル」はふっくら。これはほかのサイズでも同様です。
というのもボウルは本来、台所で卵を泡立てたり粉物を混ぜ合わせたりというような作業に使われます。底に向かってゆるやかな弧を描くことで、空気や粉が均一にまわるというわけ。それに使った後の洗い残しも少ないんですね。
また、シェラカップはフチが巻いていて、そこにワイヤーを通してハンドルとしているものが多く、どうしてもフチに汚れがたまりやすい。
一方、「小伝具 アルミボウル」は持ち手が一体なので、汚れがたまることはありません。わずかに反っているので汁物が外側を伝いにくいというのも利点です。
ただし、シェラカップは熱いものを入れてもハンドルを持てば熱さを感じませんが、「小伝具 アルミボウル」は熱いものを入れると持ち手も熱いです。
パッと見はシンプルで、容量を示すメモリもありません。けれども、底面にはサイズと容量がレーザー刻印されています。キャンプでは正確に材料を量ることはまずありませんが、それでも参考にしているレシピに「100ml」と書いてあれば、「220mlボウルの半分くらい」を目安にできます。
「小伝具 アルミボウル」は10〜18cmまで5つのサイズが展開していて、それらをすべてスタッキングできます。写真を撮り忘れちゃいましたが、シェラカップは直径12cmなので、10cmと14cmの間にシェラカップを加えてもいい感じでした。
■食器にもなるし鍋にもなる
熱伝導性にすぐれたアルミ製ですから、サラダやデザートを盛るのにぴったり。空だきはできませんが、サッと温め直すなんてこともできるんです。
「小伝具 アルミボウル」の10cmは取り皿にぴったり。デザートやナッツなどのつまみにもいい感じです。
一方、14cmはシェラカップよりも大きくて丼の具がたっぷり載ります。育ち盛りだったら16cmでもいいでしょう。16cmや18cmは2〜3人でのキャンプの大皿代わりにいいですね。アルミの特性をいかし、氷を張って缶やビン、デザートを浮かべるなんてこともステキ。
「小伝具 アルミボウル」はサッと調理してそのままサーブすることも、焚き火にかけて温め直しすることもできます。このとき、フタがあると灰が入らなくていいのにな…と思うでしょう。
「小伝具 アルミボウル」を製作している北陸アルミニウムの「トリートレイ サークル」という直径12cmの薄いプレート。これがシェラカップ、そして「小伝具 アルミボウル」10cmと12cmにぴったりフィットするんです。
「小伝具 アルミボウル」10cmは経が小さいのですが、持ち手と「トリートレイ サークル」のフチとボウルのフチの角度が絶妙にあうので「小伝具 アルミボウル」10cmでもフタとして使えますよ。
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金色のアルマイト仕上げでどこか懐かしい「小伝具 アルミボウル」。手で支えやすくて、ボウルとしてだけでなく食器や小鍋としても使える優れもの。シェラカップにはないサイズを手に入れるか、それとも慣れたシェラカップと同等サイズを手に入れるか悩むのも楽しみです。
>> 北陸アルミニウム
<取材・文/大森弘恵>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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