“EV”で“軽”の日産「サクラ」!そのメリットを享受できるのはどんな人?どんな使い方?

■軽のEV、乗るとどうなの?

昨今、走りや快適性でもあなどれない軽自動車。サクラはというと、走りについてはテストコースをひと回りした感触としては、動力性能は十分以上。最高出力こそ47kWですが、最大トルクはデイズの100Nmに対して約2倍の190Nmを発揮します。

発進はもちろん、40~50km/h前後からの加速でも十分なパワーを感じますし、最新EVらしいスムーズで滑らかな走りを実現しています。

何より、アクセルのオン・オフによる騒音の変化が少なく、加速時・クルージング時を問わず、車内の静粛性が保たれます。パワーに余裕のない軽自動車やコンパクトカーでは、巡航中は静かだけど加速中は結構な音で、その落差が気になるクルマもありますが、サクラはそういったストレスも感じません。

インテリアもたっぷりしたサイズのシートを備え、手触りの良いファブリックがドアやダッシュボードまわりに使用するなど、品よく心地よい空間に仕立てられています。

また、ホイールやドアインナーパネルなど、水引をモチーフにしたアクセントを車内外に散りばめており、遊び心も感じらます。

サクラは車体こそ軽サイズですが、走りも快適性もクラスを感じさせません。もちろん、航続距離は180kmですから、日常的に長距離を走る方には向きませんし、自宅に充電設備があればこそのメリットも小さくありません。

とはいえ、軽自動車は郊外や田舎暮らしにおける”2台目のクルマ”を担うケースも多いので、使い方がピタリと合う方も少なくないハズ。“軽自動車欲しいな”という方にとっては要チェックな1台ですし、導入コストは軽自動車の上位モデルとほぼイーブンですから、最も身近なEVとなりそうです。

<SPECIFICATIONS>
☆日産サクラG
ボディサイズ:L3395×W1475×H1655mm
車両重量:1080kg
駆動方式:FWD
最高出力:47kW/2302~10455rpm
最大トルク:195Nm/0~2302rpm
価格:294万300円

>>日産「SAKURA」

<写真・文/村田尚之>

村田尚之|自動車専門誌やメーカー広報誌などを手掛ける編集プロダクションを経て、2002年にフリーランスライター・フォトグラファーとして独立。クルマや飛行機、鉄道など、乗り物関連の記事を中心に執筆・撮影。そのほか、カメラやホビーアイテムの取材・執筆も得意とする。

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