今回の取材に際し、編集長からふたつのお題を与えられました。そのお題に従ってちゃんと取材してこい(サボるなよ)とのことですが……。ひとつめのお題は「りんご」。もうひとつは「苔(こけ)」。なんでも、滞在先の奥入瀬渓流ホテルにはこのふたつをフィーチャーした“モノ”や“コト”がたくさんあるんだとか。なにやらリゾートホテル取材っぽくないアプローチですが、後ほど詳しくレポートしますね。
森と渓流に寄り添うリゾートホテル
東京から八戸まで東北新幹線で約3時間、さらに八戸からバスで約1時間半。結構な時間をかけて、緑に囲まれた「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」に到着。天井の高いラウンジには岡本太郎作の巨大な暖炉が設えられ、薪のはぜる音と炭の匂いがほんのり漂います。大きく取られた窓からは新緑が濃く映り、眺めているだけでも旅の疲れが癒されます。
宿泊した部屋は、44㎡のゆったりとした「モダンツインルーム」。窓に向かってベッドとソファが配されていて、寛ぎながら外の景色を眺めることができます。この部屋以外にも、渓流に面した畳敷きの和室「渓流和室」など、部屋のタイプはさまざま。
滞在中の食事は、個性豊かなふたつのレストランやラウンジにて。3カ所の温泉では、展望や露天、変わり湯などがそれぞれ楽しめます。どの施設にも過剰な豪華さや押し付けがましさは一切感じられず、それでいて必要なもの+αは完璧に押さえてある。しかも、どれもが良質。