1. 動画撮影の主役カメラはソニー「α7 III」
YouTube向けに動画撮影するにあたって、まず考えたのはカメラ。動画撮影ってiPhone 1台からでも始められますが、僕が写真撮影で以前から愛用しているソニーのミラーレス一眼「α7 III」(ILCE-7M3、実勢価格:23万円前後)が、まさにYouTubeの動画撮影機材として定番なので、これを使うことに。
そしてミラーレス一眼だと、レンズも必要です。しばらく前に交換レンズを“軽さ”最優先で絞り込んでいて、標準レンズの「FE 28-60mm F4-5.6」(SEL2860)、マクロレンズの「FE 50mm F2.8 Macro」(SEL50M28)の2本で運用しているので、こちらもこのままでスタート。屋外で撮影の際にも撮影機材は軽いに越したことないですからね。
そして、サブカメラとして、手持ちの「iPhone 12 Pro」も使えるようにしてあります。手ブレ防止用にローアングル撮影向けハンドルグリップも活用しています。
2. 実は重要なアイテム。マイクはソニー純正ピンマイクからスタート
YouTube向けの動画撮影で重要だと思っているアイテムがマイクです。ガジェット系YouTuberが解説している声がクリアに聞こえないって、残念ですよね。
マイクはスタンダードに、ソニーのデジタル一眼純正アクセサリとして販売中のラベリアマイクロホン「ECM-LV1」(実勢価格:2850円)を購入。有線接続の小型ピンマイクで、屋内の動画撮影用には必要十分。なお標準状態ではケーブルが短いので3mのマイク延長ケーブル、オーディオテクニカ「AT8345 3.0」(実勢価格:1300円)も揃えました。
3. ビデオスピードクラス対応のSDカードも準備
動画撮影にあたって「α7 III」にセットしていたSDカードも再検討。静止画撮影用にはUHS-II規格(最大312MB/s)で高速書き込み可能な128GBのSDカードを運用していたのですが、常時書き込みの続く動画撮影では最低保証速度が重要。動画撮影に向けた性能の規格がV90/V60/V30などといったビデオスピードクラスです。
僕のYouTubeチャンネルでは、撮影フォーマットを1080/60pを基本にしているので、約50Mbpsが常時書き込みのターゲット。そこでV60規格を満たしてお手頃価格で購入できるLexar「レキサー Professional 1667x Class10 UHS-II U3 V60 256GB」(海外版パッケージ、実勢価格:1万1000円前後)を購入しました。
4. 屋内での動画撮影なら「ビデオライト」の準備も重要
そして、初心者の動画撮影にありがちな“映りが暗い”という問題回避のため、ビデオライトも用意。動画撮影って静止画の撮影と違ってライティングにはフラッシュではなく、常時光りっぱなしのLED照明が必要なんですよね。
購入したのはYouTube撮影用の照明としては定番のNeewer「2パック 調光可能な二色480 LEDビデオライトとスタンドライティングキット」という製品。Amazonでの購入価格は1万8949円で、セールやクーポンで値引きされる模様。
3200Kと5600KのLED搭載で、明るさと光源色の調整も可能。三脚のようなライトスタンド付きなので立ててセットできます。僕は屋内撮影用に購入したので電源接続で運用していますが、屋外撮影用にはバッテリー付きのパックもあります。
5. オマケに部屋の照明も調色可能なスマートLED電球に
少し脱線気味ですが、ビデオ撮影用に部屋の照明も一新しました。元々の照明がエジソン電球風LEDでオレンジ色かつ暗くて、動画撮影には不向きだったんです。ただし、天井にダクトレールを設置しているので、照明の増設も工事不要で簡単です。
そこで以前から狙っていた調光可能な9WのLEDスマート電球「LEDVANCE SMART+」製品を22個購入。これ、調光操作にZigbeeハブ(=スマートスピーカーのEcho Studioなど)が必須と導入ハードルが高いこともあって、Amazonで1個406円という格安プライスで売られていたんですよ。なので大人買い。LED電球でも22個もあると昼間のように明るくなりますよ。
6. ガジェット撮影なら欲しい俯瞰撮影対応三脚を用意
動画撮影には三脚が必要です。三脚自体は写真撮影用の一般的な三脚を使い回せば問題ないのですが、YouTubeのガジェット系の動画って真上から俯瞰の手元撮影があるとカッコイイんですよね。
そこで僕も手元撮影を取り入れようと、カメラを真下向きにセットする俯瞰撮影対応に対応した三脚も導入。SLIK「エイブル 300 HC」という中型の三脚で購入価格は1万7390円。
7. 動画編集ソフトはFilmoraから始めてみました
動画撮影をしたら公開までには動画編集も必要。編集にはビデオ編集ソフトが必要です。無料のツールなどさまざまな選択肢があるビデオ編集ソフトですが、僕が使っているのは「Wondershare Filmora 11」というソフト。初心者向けの定番とされている動画編集ソフトで、僕は数年前仕事で動画編集が必要な時に購入したものをそのまま使っています。
現在の販売価格は年間6980円のサブスクリプションか、永続ライセンス9380円のようです。
* * *
以上が、僕がYouTubeチャンネルを立ち上げるにあたって揃えた動画撮影機材です。オーディオ・ビジュアル機器のガジェットレビューがメインなので、屋内撮影中心で最小限の機材からスタートしました。
個人的にはYouTube動画撮影機材で見落としがちなポイントって、カメラよりも音声収録用のマイクだと思っています。そして僕がYouTubeチャンネルの動画制作をしていて、改善したい動画撮影機材もマイク。そこで次回は、YouTubeの動画撮影機材のなかでもマイクの検証をしていきます。
<取材・文/折原一也>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube
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