赤と青のツインスターで有名な模型メーカー、タミヤ。繊細な作りで世界的にレベルの高い日本の模型メーカーの、まさにトップランナーだ。そんなタミヤの本社には、お宝がザックザクだという話は以前から聞いていたのだが、その噂は本当だった!
ガラス張りの社屋の正面玄関を入ると、まず目に飛び込んできたのは「1/1 ワーゲンオフローダー」。1/10のRCモデルを忠実に再現した実物大モデル。って普通逆でしょ! と突っ込みたくなるが、あまりの完成度の高さに、本当にこんなクルマがあったのかと思ってしまうほどだ。
そして右手の実車展示コーナーに向かうと、レーシングカーがズラリ! 中でもやはり注目は、F1マシンの実車だ。タミヤがスポンサードした1991年の「ロータス102B」(展示車両はいすゞ製エンジンを積んでテスト走行した「102C」の実物シャシー)、1982年のF1でナイジェル・マンセルが駆った「ロータス91」、そしてF1史上初の6輪車として伝説に残る「ティレルP34」の3台が並べて展示されている。往年のF1ファンなら感涙モノ。
さらに展示スペース中央には、2015年の静岡ホビーショー期間中の特別展示として、2014年にマルク・マルケスが乗り、開幕10連勝、年間13回優勝という新記録を打ち立てたMotoGPチャンピオンマシン「ホンダRC213V」が! う、美しすぎる……。
※展示は2015年の「タミヤ オープンハウス」期間のみ
他にも、クルマやバイクの名車が並び、まさに博物館の様相だ。これを無料で公開してくれるなんて、タミヤさん、太っ腹である。
そして正面左手に気になる案内板が。
矢印に導かれるまま奥に進む。ボックスアート(プラモデルの箱に描かれたイラスト)の大御所たちの作品が壁に飾られた廊下の先には、タミヤという模型メーカーが辿った軌跡が分かる歴史館が。
これはもう、模型ファンなら絶対に行くべきラインナップだ。子どものころ作ったプラモデルやラジコンを探せば、必ず見つかるはず。個人的には、小学6年生のときに作った思い出のRCグラスホッパーを見つけたときに、思わず「なつかし〜!」と声を上げてしまった。他にも、モデラーが丹精込めて作り上げた完成品も飾られている。ぜひとも、あらゆる模型がギッシリと詰め込まれた空間で、時間を忘れて子ども時代に思いを馳せてほしい。
最後に、現在発売中のプラモデルから、製作用ツール、タミヤグッズまで揃った常設のタミヤショップでお買い物を済ませれば、模型腹も満腹になること間違いなしだ。
ちなみに、本社2階ショールームは、イベント期間以外でも見学が可能。タミヤの模型やRCで遊んだことがある人はもちろん、そうでなくても楽しめるこの聖地巡礼、静岡に行くなら絶対にルートに入れるべき!
【タミヤ本社見学】
開館日:月曜日~金曜日
開館時間:9:00~16:30
入場料:無料
5名以下であれば、ホームページから事前申し込みで一般人も見学可能。
http://www.tamiya.com/japan/news/event/visit/visit.htm
(取材・文/エンドウヒデカズ)
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