■ラケットみたいに持ち運べる
「SASU TABLE」には天板+三脚+フレーム+パイルドライバー型一脚のフルセット(2万9700円)と、パイルドライバー型一脚のない「SASU TABLE mini」(1万8700円)の2タイプあります。「SASU TABLE mini」は半月型のバッグですが、フルセットのバッグはなんだかラケットみたいにスポーティなデザインです。
フルセットの総重量は1.8kg。超軽量というわけではありませんが、取り回しが苦になるほど重くはありません。立って使えるほど高く設定できて、ある程度重量がないとひっくり返る恐れがあるので、この重量なのでしょう。
なお、「SASU TABLE mini」の総重量は1.2kg。使い方と高さの自由度は低くなりますが、軽快に持ち運べます。
一脚の先端はかなり鋭角ですが、キャップなどは付いていません。収納袋が破れそうで心配になりますが、安心してください。袋の底が補強されていて、突き破るのを防ぐ仕様となっているんです。
■三脚モードは約1分、一脚モードも約2分で完成
スタンドは一脚モードと三本脚が広がる三脚モードの2タイプ。「SASU TABLE」の名前の由来となったのは、ガンガン地面に刺す一脚モードです。
組み立ては3ステップ。
まず一脚モードの場合。クリップをゆるめると上端が上下に動くので、ハンマーで打ち付ける代わりに上端を握ってガンガン地面に打ち付けます。すると一脚の先端が地面に食い込んでいきます。まあまあ音が響くので、夜や早朝の作業は控えて。
一般的な地面であれば、1分ほどで15〜20cmほど刺せますよ。
次は三脚モードの場合。
チェアの脇で使うなら、フレームを三脚に差し込んで固定。立ってテーブルを使うなら、地面に刺す一脚を三脚に差し込めばいい感じの高さになります。
三本脚はコードでつながっているので広げるだけ。地面に刺すよりも圧倒的に簡単です。フラットな地面であればこれで十分。
脚の準備ができたら、あとは天板を取り付けるだけです。
フレームの接続パーツを押し下げ、天板の溝にはまったことを確認。接続パーツを持っていた指を離すと天板に食い込む仕組みです。
言葉だけではややこしく感じますが、一度組み立てればすぐにマスターできるでしょう。
脚をねじ込む必要がないのに天板を逆さまにしても落ちないので、天板を持って移動できます。安定感があるし、金具の精巧さも見事。
完成。樹脂製の天板はφ40cmで、高級感のあるブラックとさわやかなグレーの2タイプ。
高さを無段階で調整できるので、チェアを変えても体格の違う人が使う場合でも、心地よい高さになるんですね。
■天板下のフックが便利
一脚にはフックが付いていて、いろんなものを吊り下げられます。なんてことのない仕様ですが、小ぶりのサブテーブルだからこそ、このフックが効くんです。
天板の下に3つのフックが付いています。
サコッシュやタオル、栓抜きといった小物を吊すことで、小ぶりの天板ですが収納力を高めてくれるんですね。レジ袋を吊り下げて、その場でゴミを分別するなんて使い方も便利。
小ぶりのテーブルなので、車中泊でも邪魔になりません。自宅の書斎やダイニングでもサマになりますね。
* * *
樹脂製天板は軽く、メンテナンスも簡単。地面に刺す一脚モードなら不整地でも使えるのがいいんですが、できるだけまっすぐ刺さないと天板が傾いて、せっかく載せたカップがずり落ちてしまいます。天板の縁が立ち上がっていればいいのですが、収納サイズなどを考慮した結果がこの形。まっすぐ刺す自信がないなら、滑り止めのマットを併用するほうがいいでしょう。
新しいスタイルのテーブルですから、天板の形状や素材、サイズなどのバリエーションはこれからの課題。期待して待ちたいですね。
>> Spoon
<取材・文/大森弘恵>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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