映画監督・平野勝之「暮らしのアナログ物語」【1】フィルムで撮る写真

フィルムの「写真」は100年もつことが実証されています。

デジタルの「画像」はプリントも含め残っているでしょうか?
データを再生する機材は残っているでしょうか?

だから僕は大切な瞬間、これは残したい、と思うものだけは今でもフィルムで記録しています。

 

本当の写真家は一般の家族である

アナログ

写真の本質は何か?

年月が経てば経つほど価値が増してくる事だと思っています。

一番わかりやすいのは家族写真。

二度と戻って来ない瞬間が記録されています。家族写真じゃなくても、その時は無価値だと思った写真でも、30年後になったらどうでしょう? 想像してみてほしい。背後に写っている建物はまだあるでしょうか? その時に着ていた服はまだ持っているでしょうか? 30年経ったら、その写真は俄然、光を放ち始める。

これが「写真」です。

そして、そういう事が最も威力を発揮する写真は、子供写真なんだと思います。だから写真の本質を最も純粋に使いこなしているのは、写真家でも報道でもなく、ごく一般の家庭の人たちなのです。

1964年の写真、2008年の写真

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