■王道つまみ系
ふぐの干物を炭火で香ばしくあぶり、燗酒を注ぎます。ひれ酒にもなるふぐひれですから、合わないわけがない!
「ああ、これ知ってる味。ちびちび飲むやつ。癖のある日本酒でもこれだけでいいね」(&GP編集部・円道)
ただ、燗酒の温度が低かったのでしょうか、ふぐのうまみが弱め。お徳用袋で買ったので干物をつまみにして追いふぐをするほうがよかったです。
軽く炙ったスルメと燗酒。炙ったイカは最高の肴だと決まっています。酒を含むと日本酒の甘さと海の香りが広がります。いい出汁が出ています。
「安定の味だよね。僕は酒に甘さは必要ないからコレが好き」(円道)
「ひれよりも出汁が出ていておいしい。〆の酒っていうのかな、後半に飲みたい」(スタイリスト・宇田川)
■甘いカクテル系
キャンプ撮影は10月はじめ、北軽井沢のキャンプ場で行いました。買い出しの際に、ふと「りんごの季節だし、このあたりは産地に近いし」と手にしたりんごジャム(レーズン入り)と燗酒のコンビです。
高評価だったのは酒をほとんど飲まない若澤で「甘くて飲みやすいし、日本酒の香りとマッチしています」。
酒好きの宇田川も「意外性があるけれどサングリアみたいでおいしい」と評価する一方、「ヴーーー」と謎の声を発しながらのけぞったのは円道。
「こんなに甘いと思わず驚いた。でも驚いただけで悪くはなかった」と言っていたのでりんごジャムの量を抑えるか、生のりんごのスライスを加えるなどすればいいのかも。
次ははちみつ漬けレモン入り熱燗。
りんごジャム入りの衝撃の後だったためでしょう、全員穏やかに味わいます。
「飲みやすいよね。日本酒カクテルがはやっているみたいだし、これはかなりアリだと思う」(宇田川)
「あまり酒を飲めない僕でも飲みやすくておいしい。一番好きかも」(若澤)
「柑橘好きの自分の好きな味。はちみつとレモンでなんとなく健康によさそうだし。冷やしてもいいかも」(ライター・大森)
■問題作?
なんだか甘酒っぽくなるのでは…とあわせてみたのが牛乳とシナモン、はちみつ。
本当は砂糖にしようと思ったのですが買い忘れ、先ほど使ったレモン漬けのはちみつで代用したためでしょうか、軽く分離しています。
「ホントにこれを飲むのかっ」と軽い文句が出ましたが、それでも全員素直に試飲を続けます。
「シナモンの香りと牛乳で日本酒っぽさが薄まって飲みやすいかも」(若澤)
「牛乳で割ってるからアルコール分も薄まってゴクゴク飲める。寝る前の一杯でもいいかも」(大森)
* * *
熱燗=おじさんの酒というイメージがありますが、渋いつまみ系燗酒にもスイーツ系ホットカクテルにもなるということがわかりました。季節のフルーツやキャンプ場で手に入れたつまみやジュースを熱燗に加えて新しい味を見つけるのは楽しいですよ!
日本酒は温度によって味わいが変わるので、冷やではおいしかったのに熱燗だといまいちなときがありますし、そんなときにもいいでしょう。
それにしても、&GPスタッフは保守的というか見た目が酒っぽくないとなかなか手を出そうとしません。伝統的なつまみのキスチョコ、出汁の出そうな昆布茶やおでん、さわやかな風味になりそうなわさびを試そうと思っていたのですが。残念です。
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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