■フルクローズの張り方
今回は東ドイツ軍幕で紹介しますが、正方形の軍幕ならば同じように張れると思いますので、お試しください。
1.軍幕を並べてボタンを留める
まずは上の写真のように、逆L字型になるよう幕同士のボタンを留めて並べてください。便宜上、左の幕を(イ)、真ん中の幕を(ロ)、下の幕を(ハ)とします。
2.幕(ロ)の右上の角をペグダウンする
次に幕(ロ)の右上の角をペグダウンします。このペグは後で外しますので仮止めでOKです。
3.角から伸びる2辺の中間あたりでペグダウンする
次に、先ほど仮止めした、幕(ロ)の上の辺と右の辺の真ん中にあるループの部分2ヶ所をペグダウンします。
東ドイツの軍幕は各辺の真ん中あたりにループがあります。他の軍の正方形幕の場合は真ん中か、または真ん中より角(この場合は右上の角)に少し近い方のボタンホールを使ってペグダウンすると良いと思います。この部分はしっかりとペグダウンしてください。
4.立ち上げる前のペグダウン3ヶ所
次に先ほどの工程2で、幕(ロ)の右上をペグダウンしましたが、その対角線に来るように、幕(イ)の左下のハトメ、幕(ハ)の左下のハトメを合わせてペグダウン。この部分をA点とします。後ほどテストに出ますので覚えておいてください(笑)
次に右下の幕(ハ)の右辺中ほどにあるループを右斜め下方向に引っ張りテンションをかけ、ペグダウン。この時、右上の幕(ロ)の右下のハトメと、右下の幕(ハ)の右上のハトメがずれないように手で押さえながら、ペグダウンを行なってください。
後でここの部分をくっつけた状態でペグダウンします。また、反対側も全く同じようにペグダウンしてください。
5.ポールで立ち上げる
先ほど、工程4でペグダウンしましたが、中央に3枚の幕のハトメが重なる部分があります。そこにポールを差し込み、幕を立ち上げます。
ポールの長さは130~135cmがベストサイズではないかと思います。ただ、軍幕は固体差が結構あるので気をつけください。ちなみに東ドイツ軍幕は一辺約170~175cmです。
6.入口部分の形を整える
この写真で左下に当たる部分(工程1で並べた幕の位置で言うと、右下の幕(ハ)の下辺に当たる部分)なのですが、そこの中ほどにあるループをペグダウンします。ここをB点とします。
同様に、反対側、つまり工程1で並べた左上の幕(イ)の左辺の中ほどにあるループをペグダウンします。ここをC点とします。
さて工程4でA点とした場所は覚えていらっしゃいますか? この写真でいうと左の方に少しオレンジ色のループが見えると思いますが、そこです。C-A-B点は一直線になるようにペグダウンしてください。
そして、上写真の右下のあたりに、幕の角が出ていると思うのですが、これは中に折り込みます。このように角が出ているところは全部中に折り込みます。工程2で初めにペグダウンしたところも中に折り込みます。
7.ハトメ部分をペグダウンする
先ほど工程4で伝えました、幕(ロ)と幕(ハ)のハトメ部分をペグダウンします。さっき注意したように離れてしまうと、ここがペグダウンできません。反対側の幕(ロ)と幕(イ)も同じようにペグダウンします。
⑧完成
ここまでで、完成です。あとは微調整でペグの位置がきれいになるように整えていってください。この時使ったポールが140cmだったのですが、ちょっと長い気がします。なので130~135cmくらいがベストだと思います。
■中の広さ
中の広さは分かりますでしょうか? マットを2枚敷いてもかなり余裕があります。奥にランタンが置いてあるところに、80リットルくらいのバックパックがおけそうなスペースがあります。
センターポールがなければ3人は寝れますね。なので、換気は十分にする前提ですが、お篭りキャンプなども楽しそうですね。
※ ※ ※
いかがでしたでしょうか? このようにフルクローズで張ってしまえば、軍幕は生地が厚いので、かなり暖かいのです。そして遮光効果も高いので日の出に気づかないことも!笑
手順さえ間違えなければ誰でも簡単に張れます。ちょっと工程が多いので慣れない人は15~20分くらいはかかるかもしれませんね。
ぜひ、この張り方で冬キャンプしてみてください!
>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]
(文・写真/RYU)
RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、年間数十泊の野営を行っている。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」
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