荷室容量611L! VWのステーションワゴン「ゴルフ バリアント」は使ってナンボの実用主義車

■エンジンのトルク感と車体の動きがシンクロする

「ゴルフバリアントTDI Style」というモデルをドライブしましたが、特に市街地での扱いやすさが印象に残りました。

▲10インチのモニターを使った「Discover Pro」はStyleだとオプション設定

すいすいっと動いてくれる。エンジンのトルク感と、ステアリングホイールを動かしたときの車体の動きとが、うまくシンクロしている感じです。

けっこうよく回るエンジンなので、そこもまた楽しいのですが、エンジン音は抑えられて、洗練度が上がっています。

■アクティビティに対応する611Lの荷室容量

2670mmのホイールベースを上手に活かして後席スペースも広々。ハッチバックが380リッターの荷室容量にとどまるのに対してバリアントは611リッター。

▲マイクロフリース素材を使った表皮で覆われたStyle専用「スポーツコンフォート」シート

▲後席はスペースが広くて居心地がよい

家族で旅に出かけるのもよし、ゴルフもよし、マリンスポーツもスノースポーツもよし。遠出もしたいというひとも多いでしょう。

燃費はリッターあたり19.0km。ガソリンモデルでみると999ccモデルの18.0kmを上回っています。

初代バリアントは、1993年にゴルフ3(こちらは91年登場)の派生車種として設定されました。

ゴルフの認識はそもそも1台でなんでもできるクルマ。大きな荷室容量を持つバリアントは、もう一段先の可能性を切り拓いてくれた印象でした。

▲広い荷室が最大の特徴

姉妹ブランドであるアウディではステーションワゴンもスタイリッシュさを大事にしていましたが、ゴルフはルーフの前後長を延ばした実用主義を守り抜いてきました。

フォルクスワーゲンにはパサートバリアントという650リッターの荷室容量を持つ、ものすごくよくできたステーションワゴンもあります。

今回のゴルフバリアントも、これは自動車は使ってナンボ。積載量を重要視するユーザーに対する、メーカーの良心のようなものなのだと、私は思っています。

ゴルフバリアントTDIは4グレード展開。「Active Basic」「Active Advance」「Style」「R-Line」。すべて前輪駆動。価格は、374万9000円から441万6000円です。

▲フロントシート背後に設けられたポケットは意外に便利

▲独自のクロームパーツや17インチアルミホイールを採用しているStyle

【Specifications】
☆Volkswagen Golf Variant TDI Style
全長×全幅×全高 4640x1790x1485mm
ホイールベース 2670mm
車重 1500kg
1968cc直列4気筒ディーゼルターボ 前輪駆動
最高出力 110kW@3000〜4200rpm
最大トルク 360Nm@1600〜2750rpm
燃費 19.0km/l(WLTC)
価格 436万8000円

>> フォルクスワーゲン ゴルフ バリアント

<文/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中

 

 

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