バッテリーはフレームに内蔵。近年のe-Bikeではトレンドになっているインチューブタイプと呼ばれるもので、スマートなシルエットを実現しています。容量は36V-7.8Ah(約280Wh)で、最長80kmのアシスト走行が可能です。
ドライブユニット(モーター)は、リアホイールの軸と一体化したタイプを採用し、こちらも電動アシストっぽくないスマートな見た目に貢献しています。
ホイール径は27インチ。前後にフェンダーを装備していて、リアにはキャリアも備え付けられています。また、フロントにはサスペンションフォークが装備されており、段差などを越えた際のショックを吸収してくれます。
変速ギアは外装の7段で、シマノ製のTOUNEY(ターニー)グレードを採用。チェーンにはガードが装備されているので、裾がチェーンに巻き込まれたり、汚れたりする心配がありません。
ハンドルはやや手前にベンドした形状です。握った際に手首の角度が楽になる絶妙なカタチ。グリップも手のひらを受け止めるようなエルゴノミック形状で、長時間握っていても疲れにくい設計です。電源ON/OFFやアシストモード切り替えなどを行うコントローラーは、ディスプレイのないシンプルなタイプになっています。
■試乗でも乗りやすさを実感
ステップインタイプのフレームなので、e-Bikeの中では乗り降りがしやすい設計です。ハンドル位置も高めなので、乗車姿勢も上体が起きていてリラックスして乗れます。見た目はママチャリに近いですが、実際に乗ってみると少しクロスバイク寄りなポジション。シートを高めにセットして、ペダリングの効率重視で乗りたい感じですね。ペダルをグイグイ踏むというよりは、クルクル回すような乗り方が合っています。
アシストのフィーリングはナチュラルで、ペダルを踏んだ瞬間にトルクがかかって驚くようなことがありません。この辺は、ママチャリタイプの電動アシスト自転車と違い、「MANTUS 27 CITY」がe-Bikeなのだと実感できます。ハブモータータイプのドライブユニットは、アシストに唐突感があるものも少なくありませんが、このユニットは上手にチューニングされています。
少し長い距離も走ってみましたが、やはり電動アシスト自転車とは一線を画する乗り味で、ちょっとしたツーリングにも出かけたくなるような仕上がり。フィーリングは自然ですが、アシストパワーもあるので、角度のある登り坂もスイスイ登れます。
気軽に乗り降りができて、乗りやすいので街乗りだけでなく少し距離のある通勤や通学にピッタリ。スタンドは両足タイプなので、安定して停めやすいのもメリットです。フロントバスケットもオプションで用意されているので、さらに利便性を高めることも可能。コストパフォーマンスも高いので、新生活に向けて導入したくなるe-Bikeです。
<SPEC>
サイズ(全長×全幅):1800×595mm
重量:23.8kg
バッテリー容量:36V-7.8Ah(約280Wh)
アシスト可能距離:最長80km
アシストレベル:4段階
変速機構:外装7段
タイヤサイズ:27×1-⅜
価格:17万7210円
<取材・文/増谷茂樹>
増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。
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