■部品が少ないから組み立て簡単
本体だけではなくガスホースやガスレギュレーターも必要なので「ガス式窯焼き名人 スターターセット」(5万6680円)がベスト。設置場所の関係でガスホース(1m)をより長くする必要があるなら、「ガス式窯焼き名人」(4万9980円)と「レギュレーター」(6000円)を購入し、手持ちのLP用ガスホースを取り付けるという手もあります。ただしガスの圧力の関係で、長いと火がつきにくくなるため、長さは1.5mまでにしておきましょう。
薪やペレットを入れるわけではないので本体はとってもコンパクト。収納袋から脚が飛び出ていますが、たたんで持ち運べます。脚を出して準備したあと、使うまで埃をよけておけるのがいいですね。
購入時には取っ手を取り付けるという作業がありますが、2回目以降は脚を開くだけ。
OD缶とCB缶を取り付けるためのレギュレーター(青い部品)がないとピザを焼けません。環境によりますが、OD缶は500サイズで約100分、CB缶なら1本で約60分使えるとか。気温が低いときは寒冷地用を用意するのは、ほかのアウトドア用ガス器具と同じです。
なお、プロパンは5kgで11時間も使えますが、付属レギュレーターでは接続できません。別途ホームセンターなどでプロパン用レギュレーターを購入する必要があります。
そのほか、スターターセットに付属しているのはピザストーンとピザピール、温度計。焼くべきピザさえあればすぐはじめられます。スターターの名に偽りなし。
■回すピザ台でムラなくパリッと焼ける
最初に、窯の中が400℃になるまで15分ほど予熱するわけですが、スイッチひとつで着火します。
確実にガス缶が接続されていることを確認したら、ゆっくりダイヤルをひねるだけで予熱開始。予熱の間にピザ生地に具を載せておきます。
400℃まであと少し! 気温が低いとCB缶ではドロップダウンにより、予熱だけで力尽きることがあるみたい。気温が15℃にみたないキャンプ場ではOD缶(できれば冬用)のほうが安心です。
本体には断熱材(セラミックファイバー)が埋め込まれていて保温性を高めていますが、炎が出るのは窯の奥だけなので焼きムラができそうだし、開口部が低くて小さめのピザは奥まで形を崩さず押し込むのが大変そう…。ですが、そんな心配を吹き飛ばすギミックが隠されています。
それが底面のつまみ。このつまみはピザ台と連動していて、つまみを回すとピザストーンを載せた台も回る! つまみを回すだけでまんべんなく加熱できるし、手前のほうに生地があっても火に近づけられるというわけ。手動で回すのがアナログだけど楽しい!
家庭用の電気オーブンはせいぜい350℃。大半のオーブンは220℃までしかあがりません。
その点、「ガス式窯焼名人」は400℃まで上がるので、本場さながら短時間でパリッと焼き上がります。小さめの生地で、具とソースの違うピザを何枚も焼くなんて時も焼き待ち時間はなし。これなら庭でのホームパーティーに使えそう。