ペンギン、アザラシ、ホッキョクグマのもぐもぐタイムの合間に、さまざまな動物を見て回りましたが、特に面白かったのがレッサーパンダとシロテテナガザルでした。
やはり展示方法に秘密があるように思います。
「小獣舎」にいるレッサーパンダは、園内道路の上にかかった吊り橋を自由に行き来するので、私たちの頭上をテクテク歩く様子を眺める楽しさがあります。
シロテテナガザルのいる「てながざる館」には、放飼場の壁の高い位置に「雲梯(うんてい)」のような連続して取り付けられた鉄棒があります。それを使って向かいの鉄塔まで飛び移る様子が観察できます。そのあり得ないスピードと俊敏さは、オモチャかなにかと見紛うほど。
この2つの施設に共通するのは「高い場所で過ごす動物のありのままの行動を見せる」点にあると思います。
しかし、それぞれの施設(の高所)には檻がなくオープンなため、高い位置からうっかり逃げ出してしまうのでは?と、いらぬ心配をしてしまいました(もちろん逃げないように工夫がされています)。裏を返せば、それほど自由で開放的だということです。
いかがでしたか? このように旭山動物園では、展示動物の多くを占める野生種の、自然の中でのありのままの様子を観察できるよう施設が建てられ、展示されています。
給餌や世話を行う飼育員さんは、動物たちの自由な行動を妨げないようサポートし、私たち来園者はそっと覗かせてもらう。派手なアトラクションはないし、珍しい動物で客寄せするわけでもない。でも正直、動物園でこんなに長い時間を楽しく過ごした記憶はないような気さえします。
ペンギンのところで少し書きましたが、冬の旭山動物園もオススメらしいです。ちょっと先ですけど、この冬は雪上を散歩するペンギンに会いに、旭川を訪れてみませんか?
旭山動物園
北海道旭川市東旭川町倉沼
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/
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(取材・文/三才はるな)
クルマ、自転車、オートバイ、旅行関連メディアで活動するエディター・ライター。書籍やムックの編集にも携わる。基本的に「タイヤのついた乗り物」ならなんでも興味アリ。一輪から四輪まで、さまざまな乗り物に触れて操る楽しさを、わかりやすく伝えるのがモットー。