これは進化系軍幕か!? サヴォッタ「ハウ4」は分割、合体、拡張ができるモジュール構造テントです!

■幕類はポリコットンより通気性良好

今回、試したのは「ハウ4セット」(19万8000円)と「エクステンションピース」(8万9100円)です。

▲「ハウ4セット」に含まれているのはドアピースとウォールピース、センターポール1本。写真には別売のペグ16本と追加センターポール1本、「エクステンションピース」が含まれている

センターポールは1.4kg、ドアピース4.5kg、ウォールピース3.5kg。別売のエクステンションピースは3.8kgで、これだけで13.2kg。重量級なので、支えるペグもタフなモノが必要です。サンプルで送ってもらったサヴォッタの30cmペグは1本255gで、これが16本なのでペグ=約4kg。

正直、モジュール構造でなければ持ち運ぶのも大変です。

もっともセンターポールを木で代用し、ドアピースとウォールピースだけにすれば8kg。この自由さが魅力です。

さらにさらに。試しに数本、サヴォッタのペグを地面(元牧場の草地)に差しましたが、保持力が高い分、1本を打ち込むだけでヘトヘトになっちゃいます。砂地や雪上でもなければ、手持ちの30cm鍛造ペグで十分です。そして鍛造ペグに換えればペグの重量は約2kgになってソロでも十分持ち運べます。

生地はポリコットンに似ていますが、アクリルとリヨセル、ポリビニルの混紡生地で、表面に耐水性コーティングと防カビ加工が施されています。

▲290g/m2 30%アクリル、30%リヨセル、40%ポリビニルアルコール

ポリコットンよりも通気性にすぐれていて夏はさわやかに、雨の日はリヨセルが膨張して雨水が漏れにくくなります。

「ヒイシ」を作っているブランドですからこの生地も耐火性を有しており、薪ストーブ対応。薪ストーブを使うとテント内のあたたかい空気が湿気を外に押しだし、防水性がさらに高まるんだとか。これは冬キャンプが楽しみです。

 

■ソロ野営にもファミリーキャンプにも使えそう

「ハウ4セット」のドアピースとウォールピースは、ほぼ同じサイズ。暑い時期のソロキャンプでは身軽にドアピース1枚で過ごしてもいいし、ウォールピースを木にかけて荷物置き場にするなんてことができます。

▼ドアピースのみ

▲約175×350×H160cm

ソロ野営の無骨な雰囲気がプンプン。地面から少し上をベルトで引っ張るので、結構端のほうまで荷物を置けます。

ポールが2本あれば、向かい合わせにして親子野営体験なんてことも楽しそう。

▼ドアピースとウォールピースをつなげてワンポールシェルター

寒い時期や雨の日はコレ。2〜3人利用にちょうどいいシェルターになりました。使用サイズは350×350×H160cm。しっかりした木の枝が横に張っていたら、吊り下げてもいいそう。

ドアピースには半円状のドアが付いているし、接続部分を大きく巻けるので出入りに不自由しません。

ちなみに、サヴォッタがファスナー接続を取り入れたのは、ドアを使わず緊急脱出しやすいためなんだとか。換気にも役立ちますね。

接続自体はファスナーなんですが、ポールやファスナーからの浸水、風の侵入を防ぐフラップがユニーク。幅広のウェビングは端っこが折り返されていて、この折り返しがトグルのように輪っかに引っかかってフラップがきれいにまとまるんです。

▼ドアピースとウォールピースの間にエクステンションピースを装着

長方形の幕を取り付けると幅が拡大。なんと500×350×H160cmのシェルターになるんです。これなら4〜5人でゆっくり眠れそう。

ちなみにエクステンションピース単体での利用も可能です。

各ピースは、ポールで立ち上げる前にファスナーで接続し、フラップもちゃんと準備。ポールにちゃんと被さるようにしておきましょう。

あとからフラップやポールの被せを整えようとしても、ファスナーは上からしか開かず、足が内側に入りません。よほど高身長でない限り、届かないんです。

 

【次ページ】ドアがちょっと変わったカタチ

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