■北欧らしい大胆な作りも
フィンランドで生まれ育ったので、ドアの仕様が日本とはちょっと違います。
ドアは半円形で、地面まで開くわけではありません。
というよりもかなり足を上げないと入れず、酔っ払っているとちょっと危険。
フィンランド最北端のラップランドでは1年のうち半分が雪に覆われており、冬は南部で20〜30cm、北部では60cm以上積もるとか。そんな環境でも使いやすいよう、ドアの位置が少し高いのかもしれません。
入り口の内側にはフラップがあり、これは熱を逃がさず、ブヨの侵入を防ぐというもの。メッシュではないのがおもしろいですね。
ファスナー部分は大きく開くので安全に出入りできますが、雨や風などの悪天候時はドアピースのドアが有効。冬も、大きく開けるとあたたかい空気が逃げるので、ドアからの出入りがいいでしょう。
薪ストーブ用のポートには、スチール製のヒンジ付きカバーが付いていて、夏場は開けておくことでベンチレーションとしても機能します。このポートはサヴォッタの薪ストーブに対応していて、煙突(ロールパイプ)の直径は約8cm。ホームセンターで手に入る煙突とはサイズが違うので注意が必要です。
張り綱にもウェビングを使用。風が吹いてもブレにくいのがいいですね。視認性も抜群です。
* * *
フィンランドの過酷な自然で1年中過ごせる「ハウ」シリーズ。20年にわたる製品開発の末に生まれたというこの幕を使いこなせるようになれば、“一人前のアウトドアピープルだ”と胸を張れそうです。
>> SAVOTTA
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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