新型センサー搭載「Xperia 1 V」はさすがのハイスペック!カメラ機能はデジタル一眼に迫るレベルです

静止画は「Photography Pro」、動画は「Videography Pro」という専用アプリで撮影します。それぞれ一眼レフカメラやビデオカメラのような細かい設定が行えることが特徴ですが、Xperia 1 Vからは、これらのアプリが縦表示にも対応しました。スマホのカメラでは縦向きの写真や動画を撮る機会も多いので、より便利になった印象を受けました。

▲左が「Photography Pro」、右が「Videography Pro」の画面。縦向きでの撮影用のUIが追加された

それぞれのアプリに「クリエイティブルック」という機能も追加されました。より印象的な写真や動画に仕上げるための色設定で、ソニーのデジタル一眼カメラ「α」に搭載されている機能を移植したもの。色合いが大きく変わるわけではないので、鮮やかさを少し強めたい、やや抑えた色合いにしたいといったときに、積極的に活用できそうです。

▲「クリエイティブルック」の設定を変えた撮り比べた作例

「Videography Pro」には「S-Cinetone for mobile」という機能も追加されています。動画の撮影時に、人物の肌の質感をきれいに撮影できる機能です。メディア向けに開催された体験会で、女性モデルを撮ってみましたが、顔の肌がナチュラルに補正されることを実感できました。

▲「S-Cinetone for mobile」をオンにして撮った動画からのスクリーンショット。動く人物をフォーカスが追尾し、人物の肌が常にきれいに撮影された

▲「Videography Pro」は動く被写体の瞳にピントを合わせる「瞳AF」にも対応。人物だけでなく、ペットの目にもピントが合った

なお、「Videography Pro」には、商品レビュー用のフォーカス設定も追加されました。これをオンにすると、通常は自動で顔にピントを合うところが、人物が手に持つ商品にフォーカスが優先されてようになります。

▲商品レビューをオンにすると、人物の顔ではなく、商品にピントが合うようになる

 

■内蔵スピーカーもパワーアップ

Xperia 1シリーズは、音響性能にも定評があります。他メーカーのスマホと比べて、大きなアドバンテージとなっているのが内蔵スピーカーの音質。

Xperia 1 Vは、従来モデルと同様に、ディスプレイの左右にスピーカーを配置しています。これによって、左右のバランスが取れた音が前方に広がる仕組み。Xperia 1 Vには、前モデルに比べて、より低ノイズで、低音域の表現を高めたという新しいスピーカーアンプが搭載されたとのこと。

前モデルと音を聴き比べてみると、ダイナミックでありながら、ノイズが少ないクリアな音質に進化していることを体感できました。ボーカルや楽器音が明瞭にきこえるので、映画や音楽のライブ映像を楽しみたい人にも向いていそうです。

▲Xperia 1 Vの体験会で、外部音を遮断した空間で、前モデルのXperia 1 IVと聴き比べた。Xperia 1 IVも十分すぎるほどキレイな音質だが、Xperia 1 Vでは低音がさらにダイナミックになり、音の雑味がなくなったようにも感じられた

 

■性能充実の人は、購入を検討する価値アリ!

プロセッサーは、現行機種向けでは最高峰といえるSnapdragon 8 Gen 2。RAMは12GB(SIMフリーモデルは16GB)あり、ハイスペックらしく、サクサクと操作できます。

▲ゲームを快適に楽しむための設定を行える「Game enhancer」という機能も搭載

バッテリー容量が5000mAhで、筆者が使った範囲では、さほどヘビーに使わなければ2日は持ちそうな印象。

▲省電力で電池を長持ちさせる「STAMINAモード」、充電時のバッテリーへの負担を軽減して電池の寿命を長くする「いたわり充電」機能も搭載

Xperia 1 Vは、実際に使ってみると、高性能ながら使いやすく、これといった欠点は見当たりません。購入を決めるにはちょっと勇気が要る価格ですが、カメラ性能にこだわる人や、音楽や映像コンテンツを存分に楽しみたい人は満足できること請け合いです。

>> ソニー「Xperia 1 V」

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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