背面にも同じガラスを使いつつ、マット仕上げでサラサラとした手触り。なお、フレームやカメラバーにはアルミニウムを用い、光沢仕上げになっています。
ヒンジはステンレス製で鏡面仕上げ。しっとりと手に馴染む感覚があり、されど指紋が付きにくい、高級感が感じられる仕上がりです。重さは283gあり、スマホとしては重いのですが、ハイエンドの重厚感として好意的に捉えることができます。
右側面に電源ボタンと音量ボタンを配置。電源ボタンには指紋センサーが搭載されています。前面カメラによる顔認証も可能で、顔認証のほうがスピーディにロック解除できます。
上部にはスピーカーとマイク。下部にもスピーカーとマイクがあり、SIMスロットとUSBケーブルの接続口を備えています。
■閉じた状態ではフツーのスマホとして使える
Pixel Foldは普段は折りたたんで持ち歩き、基本的な操作もこのスタイルで行うことになるでしょう。折りたたみ時のサイズは139.7×79.5×12.1mm。一般的なスマホよりは大きく、世代によってはPDA(携帯情報端末)を思い出すかもしれません。
アプリを起動したり、かかってきた電話に応対したり、Webをスクロールしたりといった操作は片手でこなせますが、文字入力はギリギリという感じ。基本的には両手で操作したほうがよさそうです。
■開くとタブレットに近い使用感に
大画面を利用するには、本を開くように両手で開きます。やや硬めで、180度に開ききらない途中の角度でも固定できます。
開いた状態のサイズは139.7×158.7×5.8mm。タブレットと呼ぶには小さいですが、“大画面の薄い板” という印象。内側ディスプレイは7.6インチの有機ELで、解像度は2208×1840。外側ディスプレイと同じく、リフレッシュレートは最大120Hz。ただし、折り曲がる仕様のため、Gorilla Glassなどの強化ガラスは使えず、「保護プラスチック層を組み込んだ超薄型ガラス」を使っているとのこと。閉じた状態よりは強度が弱まるので、うっかり落としてしまったり、固い物を挟んで閉じてしまったりしないように注意が必要ですね。
■多くのアプリが大画面に最適化
やはり最大のメリットは、広い画面を使えることに尽きます。そもそもホーム画面に多くのアイコンやウィジェットを表示できることが利点。下方向にスワイプするとクイック設定と通知パネルを同時に表示され、右方向にスワイプして表示するGoogleのニュース画面も2列で見やすく表示されます。
Google純正のアプリは、あらかじめ広い画面に最適化されています。たとえば「Gmail」は左に受信メール一覧を表示して、選択したメールが右に展開されます。「マップ」は平面地図とストリートビューを同時に表示することが可能。
筆者がよく使うアプリを「Playストア」からインストールしてみたところ、フルスクリーンで表示されるものもいくつかありました。たとえば「TikTok」は、縦画面の動画を再生しつつ、コメント欄も表示できます。「Spotify」も多くの情報が表示され、選曲をしやすく感じられました。
なお、Pixel Foldの内側ディスプレイでの表示に最適化されていないアプリは、左右に黒い部分が表示されます。しかし、横開きではなく縦に開いたように向きを変えるとフルスクリーンに表示されました。
画面を分割して、ふたつのアプリを同時に使えることも利点。画面を分割する方法は複数ありますが、画面の下にタスクバーを表示させて、そこから使いたいアプリをドラッグするのが最も簡単だと思われます。