■高画質カメラは、固定して撮影できるのも便利
背面カメラは3眼。メイン(48メガピクセル/F値1.7)+超広角(10.8メガピクセル/F値2.2)+望遠(10.8メガピクセル/F値3.05)という構成。望遠は光学5倍で、超解像ズームは最大20倍で撮影できます。
撮影画質は、従来のPixel譲りといった印象。風景も人物も食べ物も夜景もきれいに撮れるので、撮影が楽しくなること請け合いです。
折りたたみの形状を生かして、三脚がなくても固定して撮影できることも利点。「デスクトップモード」と呼び、上半分にプレビューが表示され、下半分が操作パネルになります。Pixel Foldのカメラには「長時間露光」モードもあるので、星空を撮影する際などに重宝しそうです。
閉じた状態で使える前面カメラは9.5メガピクセル(F値2.2)、開いた状態で使う内側カメラは8メガピクセル(F値2.0)。ただし、Pixel Foldは開いた状態で背面カメラで自分撮りをすることが可能。前面カメラと内側カメラはビデオ通話用と捉えたほうがいいでしょう。
■パフォーマンスも電池持ちにも満足
プロセッサーは、Google Pixel 7シリーズやGoogle Pixel Tabletと同じ「Google Tensor G2」。RAMは12GB RAMで、ROMは256GB。筆者はまだ数日しか使っていませんが、今のところ、アプリの起動や切り替えでもたつくこともなく、快適に操作できています。
バッテリー容量は4821mAh(標準)で、標準的な使い方で24時間以上の連続駆動を見込めるとのこと。筆者が実際に使った範囲では「1日は余裕で持つが、2日持たせるのは厳しいかも」という印象でした。ワイヤレス充電にも対応しています。
■大画面と携帯性のどちらも求める人に
折りたたみスマホは先進的かつ多機能で、使いこなしが難しいと思う人もいるのでは。しかし、Google Pixel Foldは、折りたたみ時はフツーのスマホと同じように使えて、開いても、操作が難しくなるわけではなく、ただ画面が大きくなって、便利に使えます。動画を見たり、電子書籍を読んだりすることが多い人にはもってこいのデバイスです。
通訳機のように使えたり、受信したメッセージを自動で翻訳したりできる「リアルタイム翻訳」も使えます。Android 14がリリースされるタイミングで、外側のディスプレイと内側のディスプレイを同時に使う、デュアルスクリーンでの通訳モードが使えるようになる見通し。外国人と話す際に、Pixel Foldを開いて持てば、それぞれの言語に翻訳された文章が表示される仕掛けです。
グーグル純正のスマホなので、OSがアップデートするたびに機能が追加され、使い勝手が進化することも期待できそうです。価格は高めですが、「画面は大きいほうがいいが、持ち歩くにはコンパクトなほうがいい」というジレンマを感じていた人は検討する価値アリ。実際に手にすると欲しくなること請け合いです。
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<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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