ホットプレートと違い、直火なので鉄板の焼き面の温度上昇が早いのもやきまるの魅力。
鉄板には穴が空いており、そこから脂がスムーズに水皿へと落ちるようになっています。落ちた脂が炎にかかると煙が出てしまうので、プレートの裏側にガイドがつけられているのもポイントです。
また、脂は250℃を超えると煙化する特性があります。とはいえ、低温ではおいしい焼肉は焼けませんよね。そこで、バーナーと焼き面の間に適度に熱がこもる構造にして、火力をできるだけ弱くしているんです。こうすることで、熱の立ち上がりの速さを維持しつつ、焼き面は一定以上に高温化しないという、絶妙なバランスを保ってます。
隙間から火力を見てみると、たしかに普通のカセットコンロよりも弱い気がします。とはいえ、一気に肉が焼けていく感じがするのは、やはり直火ならではですね。
そして、使っていて一番わかりやすかったのは、とにかく煙が出ないこと! 普通の焼肉なら一瞬で部屋中が煙たくなるのですが、出てくる煙はほんの少し。湯気と間違えそうになるくらいの微量なんです。これには一緒に焼肉を食べていた友人たちも感心していました。
せっかくのいいお肉なので、すだちと塩をかけていただきます! う、うまーい! 同じ肉をホットプレートで焼いたときよりも適度に脂が落ちていて、肉の旨みがギュッと閉じ込められている気がします。これぞ直火の底力!
■水がなくならないように注意しよう
1時間ほど焼肉を続けていると、最初よりも煙が出てきたように感じました。「もしかして水がなくなったのかな?」と思い、付属のプレート用取っ手を使ってプレートを持ち上げてみます。
水皿から少し水の量が減っているように感じたので、少量の水を追加しました。長時間使用する場合は、水の量のチェックを忘れないようにしましょう。
■煙だけでなく臭いが取れるのも早かった!
焼肉をして困るのが、ニオイがなかなか取れないことなんです。ワンルームに暮らす筆者は、焼肉をすると確実に丸3日は焼肉のニオイを感じながら過ごしていました。
それが、やきまるを使ったときには、翌々日にはニオイが消えていたんです! 煙が出ないとはいえ、肉を焼くニオイはやはり部屋中に充満します。しかし、煙として放出されないので、普段よりも早くニオイが消えたのではないかと思っています。
やきまるは焼肉専用なので、ホットプレートほど汎用性は高くありません。家電量販店での価格は6990円と、“焼肉にしか使えない”ことを考えれば、割高に感じる人もいるでしょう。
とはいえ、煙の呪縛を逃れて、室内で直火の焼肉ができるなんて、肉好きにとって夢のようなグリルです。“肉食”な人はぜひ試してみてください!
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(文/今西絢美)
編集プロダクション「ゴーズ」所属。スマートフォンなどのデジタル製品を中心に、アプリや関連サービスに関する記事をウェブや雑誌で執筆中。趣味は食べ歩きで、食にまつわるサービスや製品のチェックがライフワーク。