■意外と少ない、ハンモック設営における準備品
ハンモック泊をするのにあたり、何を準備すればいいかってわからないですよね。実は準備するものは少なくていいのです。これから何を準備すればいいか紹介します。
準備するものは以下の通り。
・ハンモックセット(ほとんどの場合ハンモック本体、カラビナ、ペグ、ロープが付いています。ただし、付属していないセットもあるので、その場合は個別に用意)
・グランドシート(荷物を置くために必要)
・3×3m以上の大きさのタープ(雨、露をしのぐために必要)
・ガイドロープ(付属している場合もありますが、強度が心配なので、強度がしっかりとして、ループがいくつかついているものがおすすめ)
・ペグ2本から4本(タープを張るために使用)
・ロープ:約4m×2本から4本、5~6m1本(タープを張るために必要)
・マット(普段、キャンプで使っているものでOK)
たった、これだけでハンモックキャンプができます。
ハンモックセットは内容をよく確認し、蚊帳がついているものを選ぶといいと思います。セットになっている中身のカラビナ、ロープ、ペグなどは強度が低いものが多いので、カラビナは登山でも使用可能なもの。ロープはパラコード、ペグは普段キャンプで使用しているものを転用するのをおすすめします。
マットはエアーマットでもクローズドセル型でもどちらでもいいのですが、ハンモックによっては、ハンモック下部分が二層構造になっており、そこにマットを収納できるようになっているものもあります。なので、マットのサイズはしっかりと確認しましょう。
夏はマットなしでも寝られますが、ハンモック泊は底冷えする可能性が高いので、真夏以外は必須です。
■ハンモックの張り方
さて、ハンモックを張るために準備するものをおさらいしたところで、いよいよハンモックの張り方です。慣れた人なら5分程度で張れるほど簡単です。
【ステップ1】木に吊るす
まず最初に、5mくらいの間隔で生えている立木を2本探します。
5mより間隔が短いと、タープを張った時に、かなり窮屈になります。それを考えた上で、張る場所を選定してください。
ハンモックの大きさは頭から足方向のサイズで約2.5mくらいになるので、最低でもタープの大きさは3mは必要となります。
場所を選定したら、2本の立木にそれぞれ専用のガイドロープをひばり結びにして固定します。
ガイドロープを結ぶ高さは約170cmくらいがちょうどいいい高さですので、その辺りに2本の木にそれぞれロープを結びます。
次に立木に結んだガイドロープとハンモックをカラビナで引っ掛けます。長さは、ハンモック専用のガイドロープにはループがいくつも付いているので、ちょうどいいところにカラビナを引っ掛ければ調整できるようになっています。難しいロープワークも不要です。
ハンモックを両サイドの立木に結んだガイドロープに引っ掛けたら、一度座ってみてください。この時に確認するべきことは、地面につかないか?座った時に上の写真くらいにちょうどいい椅子の高さになっているか? この2点です。
ステップ1のハンモックを木に吊るす工程はこれで終了。本当に簡単です。
ここまでは難しいロープワークも必要なく、慣れた人なら、2分くらいで終わる工程です。この段階でほぼ完成なのですが、あとは蚊帳を整え、マットを敷く、雨や露を避けるためのタープを上に張る、の工程で完成です。
【ステップ2】蚊帳を整え、マットを敷く
ステップ1だけですと、蚊帳が立ち上がっていない状態なので、蚊帳を立ち上げます。この工程はハンモックによって変わってきますが、今回はまず、ポールを差し込んで、ハンモックの幅を広げられる仕様のハンモックなので、ポールを差し込みます。
幅を広げられるような仕様のハンモックだと、窮屈感がなく気持ちよく寝れます。
次にタープを張るためとハンモックの蚊帳(天井部分)を立ち上げるためにハンモックの上にガイドロープを張ります。
プルージック・ノットは以前ご紹介した便利なロープワークなのですが、ここでも使います。ハンモックの上に張ったガイドロープに2つプルージックノットを作っておきます。
上の写真のようにハンモックとプルージックノットを固定します。これでガイドロープ上を自由に動かせるシステムの完成です。これをハンモックの蚊帳部分の上下両方行います。
上下固定したプルージック・ノットをスライドさせると蚊帳が立ち上がります。
両方行うと上の写真のように完成します。
あとはマットを敷くだけなのですが、ハンモックの下部分が二層構造になっているものとそうでないものがあるのですが、後者の場合はただ寝床部分にマットを敷くだけになります。
今回mahaloさんのハンモックは二層構造になっているハンモックだったので、中にエアーマットを入れています。
これでハンモック部分は完成です。
【ステップ3】タープを張る
上の写真のようにタープを張ったら完成です。今回はハンモックの張り方メインだったので細かい張り方は割愛しますが、上述したように3×3mのタープを斜めに張っています。このサイズが雨からハンモックを守るギリギリのサイズだと思います。
理由はハンモックの縦の長さが2.5から大きいものになると3mくらいになるので、それ以上のサイズのタープが必要だからです。大雨の時は4×4mあると安心ですし、その場合は、斜めでなく、張って、片側(雨が浸入してくる方向)を完全にペグダウンしてしまって、雨風を凌ぐのもいいと思います。
※ ※ ※
さて、いかがでしたでしょうか? たったこれだけの工程でハンモック泊ができます。
ハンモックのメリットは、軽量、コンパクト、設営が早い、2本の立木があれば下は河原でも寝れる。蚊帳もほとんどの場合ついているので、虫も防げます。
荷物も少なく、移動が多いキャンパー(釣り、トレッキング、ツーリング)にはとても重宝するギアではないでしょうか?
>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]
(文・写真/RYU)
RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、年間数十泊の野営を行っている。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」
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