使ってわかったPixel 8とPixel 8 Proの違い。ではどっちを買うのが得策なのか

■前モデルよりも小さく軽くなった「Google Pixel 8」

Pixel 8は、2021年に発売されたPixel 6、昨年発売されたPixel 7に続く、Pixelのスタンダードモデル。画面は小さめで、カメラのスペックは控えめですが、それらを除けば、上位モデルに引けを取らないモデルです。

▲左がGoogle Pixel 8、右がGoogle Pixel 7

最大の注目点はサイズ感。前モデルのPixel 7から画面が小さくなり、ベゼルを細くしたことで、横幅70.8mmという持ちやすいサイズを実現。前モデルは197gとやや重いのが難点でしたが、Pixel 8は187g。軽いとまでは言えませんが、画面サイズに対して妥当な重さになりました。

サイドフレームと、そこから背面に繋がるカメラバーには再生アルミニウムを用いて、サテン仕上げが施されています。背面パネルはガラスで光沢仕上げ。キズがつきにくい強化ガラスを用いて、指紋もつきにくいので、スマホケースに入れずに使うのもアリでしょう。

▲サイドフレームはアルミで、サテン仕上げが施されている。右側に電源ボタンと音量ボタンを搭載

▲指紋センサーは画面内に搭載。フロントカメラによる顔認証にも対応

▲背面パネルはガラスでツルツルとした手触り。サイドフレームから繋がるカメラバーはやや出っ張っている

▲純正のケースに収めると、出っ張りが相殺される趣向

 

■望遠はないが、超解像ズームやマクロフォーカスを搭載

カメラは広角(50メガピクセル)+超広角(12メガピクセル)の2眼。有効画素数だけを見ると、前モデルから変わってないようですが、レンズやセンサーは一新されているとのこと。広角カメラはより明るく撮影できるようになり、超広角カメラはマクロフォーカスに対応。いちいち撮影モードなどを切り替えなくても、被写体に近づけるだけでマクロフォーカスに切り替わり、最短で3cmにまで近づけて撮影できます。

▲超広角(0.5×)で撮影

▲広角(1×)で撮影

▲2倍(2×)にはワンタップで切り替えられる

▲超解像ズームは最大8倍で、画質劣化はさほど気にならない

▲室内で料理を撮った作例

▲夜景もきれいに撮れる

▲被写体に近づくと、自動でマクロフォーカスに切り替わる

 

■AIを用いた画像編集機能が進化

「消しゴムマジック」や「ボケ補正」など、AIを用いた画像編集機能も進化。Pixel 8、Pixel 8 Proのどちらのモデルでも使えるのが「ベストテイク」「編集マジック」「音声消しゴムマジック」といった機能です。

「ベストテイク」は、複数人で撮った写真の個々の顔を検出し、みんなの顔を一番いい表情にできる機能。複数枚撮影しておけば、1人がまばたきをして目を閉じていたとしても、目を開いて笑っている顔に替えてくれるわけです。

▲メディア向けの説明会で行われたデモの撮影画像を用いて「ベストテイク」を試してみた。写っている人数が多くなり、参照する類似写真が多くなるほど処理に時間がかかるが、合成したとは思えないほど、自然に仕上がる

「編集マジック」は、写真に写っている人や物を指定して、動かしたり、大きさを変えたり、消したりできる機能。クリエイター向けの画像編集アプリなどを使うことなく、「フォト」アプリだけで誰でも簡単に編集できることが魅力です。

▲「編集マジック」は短時間で簡単に編集できる

筆者が最も驚いたのが「音声消しゴムマジック」。動画の音声を分析し、「音楽」「声」「周囲の人」「ノイズ」などに区分し、不要な音を消したり、小さくしたりできる機能。SNSに動画をアップする際に、不要な音が入っているために消音したり、BGMをつけてごまかしたりしている人は少なくないでしょう。そんな人に重宝すること請け合いです。

▲グーグルから提供された素材で試してみた。街頭で演奏するミュージシャンを撮影した場合、周囲の人の声やノイズを消して、音楽だけを残すように編集できる

 

【次ページ】Pixel史上最高のカメラを搭載したPixel 8 Pro

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