遊べるBEVがいっぱい!「ジャパンモビリティショー2023」で見つけた走る姿を見たい電動自動車14台

8. 日産「Hyper Force」/丸目4灯のテールライトがつけられたということは…?

日産は将来のクルマの姿を予感させる5種類のコンセプトカーを発表し、そのうち3種類を公開しました(2モデルはデジタル展示)。その中でも注目を集めたのが、ステージセンターに展示された「ハイパーフォース」です。

往年のシルエットフォーミュラのマシンを彷彿させるスタイルは、強力なダウンフォースを生み出すためにNISMOレーシングチームと共同開発。全固体電池と高出力モーターを組み合わせたパワートレインは最高出力1000kWを発生すると言います。

ボディは高強度カーボンを活用して軽量化。「サーキットからワインディングまで、優れたコーナリング性能と操作性を実現します」としています。

何より気になるのはリアスタイル。丸目4灯のテールライトがついていることは…否が応にもGT-Rと結びつけてしまいます。

もちろん現在はあくまでコンセプトカーで、このモデルが今後どのように市販モデルへと進化していくかはまったくわかりません。でもさまざまなことを期待してしまいますね。

 

9. スズキ「eWX」/ボックススタイルで便利に使える軽BEV

軽自動車初のBEVである日産「サクラ」がバカ売れしているのを見て、王者がだまっているわけがありません。スズキはワゴンタイプの軽BEVのコンセプトモデルをワールドプレミアしました。

多くの人が日常の足として使う軽ワゴンだからこそ、BEVになってもこれまでと変わらずに使えることが大切。そこでスズキは実用性にこだわったBEVづくりを目指しました。Aピラーを立てたボックススタイルにより、広い室内と積載性を確保していることが伝わります。インテリアはフローティングデザインで、ワクワク感を演出しています。

前後のデザインこそコンセプトモデルらしい雰囲気になっていますが、パネルなどは市販モデルにかなり近い形で設計されているところを見ると、そう遠くない未来に市販モデルが登場するかもしれませんね。

 

10. スズキ「MOQBA」/平地も階段も移動できる次世代モビリティ

4本脚にタイヤがついた不思議な乗り物は、多くの人に移動の可能性を提案するスズキのコンセプトモデル。人が乗って平地をタイヤで走る「MOQBA」は、段差や階段では脚を使って上っていくことができます。

しかも人が乗るだけでなくアタッチメントを変えることで、寝たきりの人でも移動できるようになったり、さまざまな荷物を運んだりもできるようになります。多くの可能性を秘めた「MOQBA」のようなモビリティは、今後注目度が高まっていくはずです。

 

11. ダイハツ「ユニフォームトラック」/働く人の使いやすさに寄り添うBEV軽トラ

“クルマと人の関係の再定義”をテーマに、さまざまなコンセプトカーを展示したダイハツ。その中でも注目は、軽トラックの「ユニフォームトラック」。いわゆる軽トラスタイルはもちろん、写真のように『Nibako』を載せることで使い方の可能性が広がるのがおもしろいところ。『Nibako』は上に大きく開けるため、移動店舗としても使えます。

大容量バッテリーを搭載するBEVならではの外部給電機能も取り入れられているので、移動店舗として使う場合も電気を使ってさまざまなことができます。荷台はフラットで清掃しやすくなっているのもポイントです。

 

12. マツダ「ICONIC SP」/マツダらしい美しさを表現したコンパクトスポーツ

今回のジャパンモビリティショーでもっとも注目を集めたモデルのひとつが、マツダがワールドプレミアした「ICONIC SP」でした。

ボディサイズは全長4180×全幅1850×全高1150mm。ホイールベースは2590mm。コンパクトなボディのスポーツカーは、人馬一体になって走る楽しさを予感させてくれます。

搭載されるパワートレインはコンパクトでレイアウトの自由度が高い2ローターRotary-EVシステムで、車体中央にシステムを寄せることでボンネットが低いスポーツカーならではの美しさを実現しています。ヘッドライトはこれまで見たことがないリトラクタブル構造になっています。

ボディカラーは「赤を大切にしたい」というマツダの想いをもとに開発された“ヴィオラレッド”。光の当たり方により陰影が強調され、「ICONIC SP」のグラマラスさを際立たせています。

 

13. スバル「スポーツモビリティコンセプト」/スポーツモデルとエアモビリティのコンセプトモデルを展示

スバルが展示したのは、マッシブな雰囲気のBEV「スポーツモビリティコンセプト」。このスタイルは四輪を意のままにコントロールするイメージを基本骨格にし、シートポジションを低くしながらも、視界の良さと見切りがしっかり確保されています。

そしてスポーツモビリティコンセプトの後ろに写っているのは、スバルが目指す“より自由な移動”の未来を形にした「エアモビリティコンセプト」です。空の移動革命を実現するためにスバルの航空宇宙と自動車のエンジニアが協力して飛行実証を進めているとのこと。いつか私たちも空を飛んで移動できる日がくるかもしれないと思うとワクワクしますね。

 

14. 三菱「D:Xコンセプト」/次期デリカを予見させるSUVミニバン

現行型「デリカD:5」がデビューしたのは2007年。もう15年以上現役モデルとして販売されているので「そろそろモデルチェンジもあるのでは?」と思っている人も多いはず。三菱のブースでは、「これってデリカじゃん!」と感じさせるコンセプトカーがワールドプレミアされました。

シルエットはかつての「デリカスターワゴン」のような、ボックススタイル。そして“絶対安全大空間×絶対走破性”をコンセプトにしたプロテクティブボディを採用しました。これなら、どんな場所でも行けるに違いないということを想起させてくれます。

パワートレインは三菱が得意とするPHEVシステムを搭載。普段はほぼすべてをEVとして走行し、ロングドライブ時はハイブリッドモデルとして航続距離を確保します。

もちろん走る・曲がる・止まるを統合制御する「S-AWC」も搭載されているので、ラフな場所でも気兼ねなく走ることが可能。冒険心を掻き立ててくれる三菱らしさに溢れたモデルに仕上がっています。

現在はまだコンセプトカーのスタイルですが、市販化が待たれる一台ですね。

>> ジャパンモビリティショー

<取材・文/高橋 満(ブリッジマン)

高橋 満|求人誌、中古車雑誌の編集部を経て、1999年からフリーの編集者/ライターとして活動。自動車、音楽、アウトドアなどジャンルを問わず執筆。人物インタビューも得意としている。コンテンツ制作会社「ブリッジマン」の代表として、さまざまな企業のPRも担当。

 

 

【関連記事】

◆「ジャパンモビリティショー2023」は電気自動車のオンパレード!海外勢と日本勢その動向は
◆【ジムニー納車!】「カーナビ」「ETC」「ドラレコ」「バックカメラ」新車購入時に迷いがちなカーグッズ選びレポート!
◆快適&便利に楽しむ「遊べるクルマ」と「カーグッズ」【趣味と遊びの最新ヒット&流行モノ】

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする