1. 長めの起毛は触れるだけで気持ちいい
毛足が長く、肌触りよし。座った瞬間から保温性が高まったことがわかります。また、適度にクッション性が向上していることも見逃せません。収納サイズはφ13×23cmで今回取り寄せた製品のなかでもっともコンパクト。
チェアをすっぽりカバーしていて、ひじかけもしなやかに。痛くなりがちの太もも裏の保護にも役立ちます。カラー展開が1色のみなのが少々残念。
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2. 化繊綿入りは携行性とメンテナンス性が自慢
化繊綿を挟んでいてとにかく軽く、持ち運びしやすいシートウォーマーがこちら。
フリース素材のように速攻であたたかさを感じるわけではないけれど、座っているうちに背中の中綿がじんわりあたたまり保温性が高まります。ただ、防風ジャケットのように体温を通しにくいウエアを着ているとその効果を得にくいのは残念。
収納サイズはφ13×27cm。「チェアワン フリース シートウォーマー」よりわずかに長い収納サイズですが、決して邪魔になるわけではないので使用直前に車内やおなかで中綿をあたためておくといいかも。
サイズ感は「チェアワン フリース シートウォーマー」同様です。起毛タイプのような素早いぬくもりはありませんが、チェアの生地が厚くなるのでそれだけでも効果はあります。
また、リバーシブルタイプで気分にあわせて色を変えられることもポイント。写真のコヨーテタン×フォレストグリーンのほか、明るい気分になれるブルーバンダナ×レッドバンダナもラインナップ。
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3. サーミ人の暮らしを支えるトナカイファー
スウェーデンのダーラナ地方で生まれたアウトドアブランド「ダーラム」は、北欧の長い冬を支えるトナカイファーをアウトドア向きに整えた「トナカイファー ワード」を発売しています。
トナカイを遊牧しながら暮らしてきたサーミ人は、トナカイの毛皮をまとったりテントに敷いて厳しい寒さに対応しており、「トナカイファー ワード」もそんなサーミ人の文化から生まれた製品のひとつ。
水をはじき、火が触れても燃え広がりにくいのもアウトドア向きです。
「トナカイファー ワード」は3つのサイズ展開があり、チェアリング向きはS(約40×40cm。9350円)とM(約70×40cm)。Mのほうが腰の上あたりまでカバーします。
Lは一頭分(約130×90cm)なのでベンチやコットを使うときにいいでしょう。
メッシュ座面にかけてみましたが、長い毛と厚めの皮がしっかり風を防ぎあたたかい!
天然のものなので毛が抜けにくい特殊加工を施しているそうですが、それでも多少の抜け毛はあり。気になる人はウエアに付着した抜け毛を取るためにコロコロ必携です。
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4. 北米大陸で勢力拡大中のコヨーテを活用
インパクト大なのが北米のコヨーテを一頭使いした「リアルファー(コヨーテ)」です。
コヨーテの天敵はオオカミで、オオカミが保護をしても絶滅寸前にまで減少しているのに比してコヨーテは増え続け、その生息域が南米大陸に近づいているとも。そのためやむなく駆除されており、そうしたコヨーテをアパレルメーカーが利用するようになりました。
この「リアルファー(コヨーテ)」もそんな製品のひとつ。
毛は太目ですがしなやか。しっかり風を防いでくれるうえふわふわの毛であたたかい! しっぽはもふもふでずっと触っていられます。
サイズは41×157cmで尻尾は約40cm。ハイバックチェアにちょうどいい大きさです。
防寒性はもちろんですが、しっぽや耳をいかしているのでなんだか愛着を感じてしまいます。
ただ、おしりのあたりからしっぽがはみ出るので、遠目は昔ばなしに登場する"人に化けたキツネやタヌキ”が椅子に座っているみたい。愛敬あるファーです。
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[番外編] 保温性を高めるウール製シットパッド
シートウォーマーやファーよりも手軽に保温性を高められるのが「シットパッド」です。合成繊維を混紡したリサイクルメリノウールで作られているエコフレンドリーな製品。
とっても密なので冷めたい風を遮断。通常のチェアやベンチに敷いて保温性を高めるほか、地面の冷たさを感じやすい脚なしのグラウンドチェアに敷くと効果大です。地面からの湿気の影響を受けにくくなるので、ハイカーならこれを地面に直接敷いて座るという使い方もできますよ。
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<取材・文/大森弘恵 写真/逢坂聡 撮影協力/モンベル、UPI、オレゴニアンキャンパー>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。X
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