ちょっと締め付け感はありますが、しなやかで普通のソックスと同じ感覚で履ける防水ソックスです。
ポリウレタンメンブレンを表地(ナイロンとエラストジエン、スパンデックス)と裏地(バンブーレーヨン、ポリエステル、スパンデックス)で挟んでいます。
最近まで使っていた防水ソックスはノーブランドだけどネットで評判がよかったもの。伸縮性はありますが履き口はそんなに伸びず脱ぎ履きが大変で、締め付け感だってかなりのもの。
甲あたりを手で伸ばすと中間層がシャカシャカ音がして、動いているうちに中間層が破れてしまうんじゃないかという不安もあります。
ところが、「ニューポート ウォータープルーフ ソックス クルー」はストレッチ性抜群。
多少の締め付け感はありますが、履き口はほどほどに伸びるので脱ぎ履きに困るほどじゃない。厚みも抑えられていていつものスニーカーでも無理なく履けます。
また、どの防水ソックスでも感じることですが、普通のソックスよりもあたたかく、肌寒い季節は最高です。
もちろん防水性は申し分なし。
くるぶしまで水に浸かると確かに冷たいのですが、足を水から出せば冷たさを感じなくなります。
生地を通して水の冷たさが伝わってくるわけで、これはレインウエアと同じこと。
それでも濡れたときの独特のべたつきはなく、履き口がフィットしている限り雨が入る可能性も少ないでしょう。
靴下の内側はサラッとドライ。
内側のメイン素材は吸放湿性が高く、さわやかな感触のバンブーレーヨンです。
2カ月ほどの間、日常でもキャンプでも使っていますがべたつきが気になったことはありません。ただ、暑い時期の長時間歩行など汗をいっぱいかく状況は未体験。蒸れ感の有無、その真価は1年を通して着用しないとわからないかも。
■キャンプの朝露問題が劇的に改善
急な雨や水たまりでも足をドライに保ってくれる「ニューポート ウォータープルーフ ソックス クルー」ですが、なにがいいって寒い時期のサンダルが快適だってことでしょう。
冬にサンダルって何言ってんの?って感じですが、キャンプではサッと脱ぎ履きできるサンダルは手放せません。SUBUあたりだとかなり軽くてあたたかいんですから。
ところが露に濡れた芝を歩くとびっちょびちょ。朝一番に歯磨きをしに洗面所とテントを往復するだけで萎えていたんですが、「ニューポート ウォータープルーフ ソックス クルー」を履いていれば、サンダル履きでも足が濡れません。めっちゃ快適。
手入れだってそれほど手間ではありません。漂白剤抜きで洗濯し、絞らず吊り干しするだけ。
ただ、高温が苦手なので温水(30℃以上)とドライヤー、アイロン禁止。旅先でコインランドリーを利用するときは注意が必要です。
靴用カイロの使用も控えた方がよさそう。
「ニューポート ウォータープルーフ ソックス クルー」があれば、サンダルやスニーカーなどお気に入りの靴が、とたんに防水性を得られる。最高のプロダクトですが、問題点が皆無ではありません。
雨や雪の中をガシガシ歩いても足はドライ。だけどサンダルやスニーカーはびっちょびちょのまま。ソックスも表生地が水を含んでいる場合があるわけで…帰り道に立ち寄ったカフェやレストランで小上がりに案内されたときは靴下も脱がないとダメ。これがちょっと恥ずかしいというか絶望します。
とはいえ長靴よりも断然軽いし歩きやすいし、自然をイメージしたラインは悪目立ちせずサンダルやスニーカーとの相性も良好。
「ニューポート ウォータープルーフ ソックス クルー」は靴下にしては少々お高め(4510円)ですが、通勤や旅行、キャンプなど活躍の場は多数。タンスの肥やしにならず、満足度が高いソックスです。
>> KEEN
<取材・文/大森弘恵 写真/逢坂聡>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。X
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