■オールインワンはやっぱりお手軽で便利
外見はハンドル付きで完全にトランク型。でもカバーを開くとレコードプレーヤーが現れるのはやっぱり面白い。
レコードプレーヤーって意外と設置スペースが必要なので、使わない時にコンパクトに収まる点は、レコードを知っている人間からしても大きなメリットだったりします。
レコードプレーヤーはベルトドライブ式で、回転数 33.1/3・45・78回転をカバーと機能は十分。LPレコード再生はもちろん、ドーナツ盤のEPレコード対応のアダプターも付属しています。なお、ターンテーブルは若干ガタガタしていますが、スピーカーの振動を伝えないスプリング・マウント構造だからですね。
トーンアームの回りには、再生モードを表すディスプレイと再生コントロール系のボタンを配置。ボリュームノブが電源スイッチを兼ねています。起動時のデフォルトはbt(Bluetooth)のモードになっているので、レコード再生の際にはPHO(フォノ)に切り替えて使うことがポイントです。
ではレコードを再生してみます。
針を落とすってアナログ・レコード入門者にはドキドキですが、一度覚えてしまえば簡単です。調整なしにすぐに使い始められるのって素晴らしい。
CICONIA「TE-2310RE」から流れるサウンドは、パワフルではないけど味のあるレトロ調。外部機器と接続せずオールインワンで音楽を聴けるわけで、ここまでシンプルに使えるなら実用性として十分アリ。
アナログ・レコードで聴く音楽って、もう趣味の世界。ド定番のFrank SinatraやNORAH JONESを聴いてみたり、勢いにまかせてポチったYOASOBI『アイドル』の7インチのアナログ盤を再生してみたり。レコード・プレーヤーを所有しなくても、限定版をコレクションしちゃうのは、最近の流行りですよね。
またCICONIA「TE-2310RE」には、外部機器との接続機能もあります。
まず、シンプルに使えるのがヘッドホンジャック。スピーカーで音を流しにくい環境には使えます。実際にAKGのヘッドホンをつないで聴いてみると、レコードのアナログ感もしっかり再現。
それ以外の端子は、使い方を正しく理解しておきましょう。
背面にはRCA(アナログ音声)の出力端子を搭載しています。そしてBluetoothも搭載していますが、こちらは出力ではなく入力です(ちなみにコントロールパネルにある3.5mmのAUX端子も入力)。外部機器の音声をCICONIA「TE-2310RE」の内蔵スピーカーで流す目的で使うものです。
なおmicroSDスロットとUSB端子は音楽プレーヤーと録音機能を搭載しているので、デジタル向けの機能も一部利用可能です。
* * *
トランク型のレトロデザインというCICONIA「TE-2310RE」ですが、スピーカーが一体型のレコードプレーヤーって遊びで使うには手軽でいいですね。バッテリー内蔵(連続使用時間は約6~8時間)で取り回しも良いし、省スペースに保管できる所もGOOD。これで実勢価格1万4300円なら、カジュアルなアナログ・レコード入門にはベストな一台かも。
<取材・文/折原一也 撮影協力/CICONIA>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube
【関連記事】
◆夜はヘッドホンでレコードを楽しめる!JBLのBluetooth対応ターンテーブル
◆レコード以外もOK。アウトドアプロダクツ×RELAXFITのレコードバッグは普段使いも◎
◆レトロな雰囲気がたまらない!オーディオテクニカ「サウンドバーガー」なら気軽にレコードを楽しめるぞ!
- 1
- 2