■焚き火台を作る
空き缶ですので、大きな焚き火台は作れませんが、コーヒーを一杯淹れるためのお湯を手元で沸かす程度でしたら使える小さい焚き火台を作ります。
▼作り方
まずは空き缶の上の方にナイフで複数穴を開けます。上の写真では指の第二関節分くらいの間隔で開けた穴が2ヶ所見えていますが、空き缶をぐるりと一周するように等間隔で穴を開けて行ってください。
次に、空き缶の真ん中くらいに横に切れ目を入れます。長さは空き缶の直径より少し短いくらいの切り込みにしてください。
上で入れた切れ込みの両端から下に向かって、長方形を作るように2本切り込みを入れます。
3ヶ所に切れ込みを入れると上の写真のように長方形のアルミ部分を手前に引っ張れるようになります。ここの部分に小枝を置く、焚き火台の完成です。
上の写真のように薪を入れて、火をつければ完成です。
ちなみに、アルミの溶解温度は660℃と言われており、高熱だとすぐに壊れます。従って、1回か2回くらいしか使えないですが、ちょっとした遊びとして作ってみてはいかがでしょうか?
■クッカーを作る
今回は、ポップコーンを作るためのクッカーの形状にしました。一度切り込みを入れて開けた蓋が閉じられるようにしました。しかし切り込みの入れかたを工夫すれば色々な具材を調理できるようになると思います。
▼作り方
まずは中央部分に上の写真のように縦に切り込みを入れます。上下3cmくらい残すイメージで切り込みを入れてください。
先ほど縦に入れた切り込みの両端から横に切り込みを入れます。空き缶の大きさにもよりますが、5cmくらい入れれば十分だと思います。
切り込みを3本入れたら開きます。
飲み口のところを内側から押して閉じます。
ちなみに、火力が強すぎると、アルミに穴が開きます。写真でポップコーンの元を入れている缶(黒い缶)と、ナイフで切り込みを入れている缶(青い缶)が違うのは、先に作った方(青い缶)はガズストーブにかけて穴が開いたので、2号機として黒い方の缶を追加で作ったのです。
この失敗から、空き缶クラフトで作ったクッカーをガスやガソリンストーブで使うのは火力調節が困難だと思いました。炭化して炎が落ち着いた熾火状態の炭の上に直接おくか、少しだけ炭から離して缶を置くくらいがちょうどいいと思います。従って、あまり高温、そして長時間の調理には向かないと思います。
蓋ができるので、目玉焼きとかには良いかもしれませんね。肉を焼くなら、直火をおすすめします。
■虫除けを作る
これは今までで一番簡単です。いくつかランダムにナイフで穴をあければOKです。
▼作り方
上の写真のように、本当に適当な感覚で空き缶一周部分に穴を開けていくだけです。1分くらいで完成します。
こんな感じでいくつか穴が空いたら完成です。
完成したら、飲み口の穴から、炭化した炭と、小枝、葉っぱを入れていきます。炭と小枝以外に葉っぱを入れる理由は煙が出やすくなるからです。煙が消えてきたら、また追加で入れていきます。
そして、プルトップ部分をロープで縛り、
円を描くようにぐるぐる回します。この時万が一火の粉が飛んだりしたら危ないので周囲には十分気をつけてください。
回す理由は遠心力で風を中に入れてより多く煙を出すためです。煙が出てきたら、木や、ポールに吊るして虫の侵入を防ぎましょう!
* * *
さて、いかがでしたでしょうか? 空き缶を使って簡単にできるクラフトを3つ紹介させていただきました。今回は焚き火台、クッカー、虫除けでしたが、他にも工夫次第で色んなキャンプギアが作れると思います。
ただゴミになってしまう空き缶を少しの工夫で便利な道具にできます。
ちょっと先にはなりますが、お子さんの自由研究になるかもしれません。ぜひお試しください。
>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]
(文・写真/RYU)
RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、年間数十泊の野営を行っている。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」
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