3. 実用的かつ楽しい多彩なAI機能
Pixelの大きな特徴として「AI」が挙げられます。「ChatGPT」などの生成AIが注目される以前から、AIを用いた翻訳機能、画像編集機能などが搭載され、進化を続けてきました。これらAIを用いた便利機能は、上位モデルのPixel 8と同じように使えます。
グーグルが開発した生成AI「Gemini」がプリインストールされていて、従来の「Googleアシスタント」に置き換えて、使うことが可能。会話形式で知りたい情報を調べることができます。
今年1月から提供が開始された「かこって検索」にも対応しています。ウェブでもSNSでも動画でも、調べたいものが表示されたら、指でぐるっと囲むだけで検索できるという機能。ジェスチャー操作を設定している場合は、画面下に表示される白いバー、3 ボタン操作の場合はホームボタンを長押しすると起動できます。筆者はジェスチャー操作を設定していますが、うまく起動できないことがありました。かこって検索を多用するのであれば、3ボタン方式にしたほうがよさそうです。
多くの言語に対応する「リアルタイム翻訳」は、精度が高く、スピーディーに翻訳されます。海外出張・旅行ではもちろん、訪日する外国人に接する場合にも重宝しそうです。
画像編集では、不要な被写体を除去する「消しゴムマジック」、指定した被写体を移動させたり、大きくしたりできる「編集マジック」など、高度な編集機能を簡単な操作で楽しめます。Pixel 8に初搭載された、集合写真を撮影した際に複数の写真から全員が良い表情の1枚を生成する「ベストテイク」も利用可能。動画の音声を解析して、無駄な音声を小さくしたり、除去したりできる「音声消しゴムマジック」にも対応しています。
■いま買うならPixel 8よりPixel 8aを選ぶのが得策
筆者がPixel 8aと上位モデルのPixel 8のスペックを細かく比べてみたところ、機能面での大きな相違点は、Pixel 8aが、ワイヤレス充電に対応しているものの、他のデバイスへの給電には対応していない、それくらいでした。Pixel 8と同じように、Pixel 8aも7年間のアップデートが保証されています。ボディの質感やカメラの細かい差分は気にならないのであれば、Pixel 8aを選ぶのが得策でしょう。ただし、Pixel 8aの登場によって、Pixel 8が値下がりしたり、割引価格で買えるキャンペーンが実施されたりする可能性もあります。今後の価格動向にも注視しましょう。
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<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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