アウディの最新モデル「Q6 e-tron(イートロン)」はバッテリー駆動のSUV。みなさんが好きなSUVも、どんどんEV化しています。なかでもアウディは、早い時期からバッテリー駆動のSUVを手がけてノウハウ豊富。2024年6月に試乗会が開催されたQ6 e-tronは、アウディが重視するプレミアムクラスに属するSUVであります。
■インカーゲームをはじめとしたデジタルインテリアが充実
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▲ダッシュボードの造形は曲線を多用したものとなり、モニターの大きさが目をひく
テクノロジーが好きな人たちからも注目されているモデルです。ひとつは、ライティングテクノロジー。前後のランプに使うLEDでもって、歩行者や前後の車両にメッセージを送る機能が搭載されています。
もうひとつは、アウディ言うところのデジタルインテリア。ドライバーのためには大型の液晶モニター2つ。さらに助手席の乗員用にもモニターが用意されます。アプリケーションの種類は豊富で、サードパーティが開発したゲームなどもダウンロードして楽しむことができるのです。
実際に、ドライバーズシートに座った状態で、ゲームを楽しませてもらいました。自分が操縦するスペースシップが狭いゲートをくぐり、どんどん先へと進んでいくゲームです。加速はアクセルペダルで、宇宙船の傾きは左右のパドルシフト(走行中は回生ブレーキの強弱をコントロールするために使用)で、というぐあい。
シンプルなゲームですが、けっこう熱くなってしまいました。中央のモニターで指を使って操舵するドライビングゲームを楽しむこともできます。
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▲デジタライゼーションの拡大でインカーゲームも楽しめる
いま、ドイツのメーカーを中心にインカーエンターテインメントが増えています。なぜかと尋ねるとアウディの担当技術者は「充電中のお楽しみです」と答えてくれました。一方、助手席ならば走行中も楽しめます。運転手の注意をそらさないため、画面を見えないようにするマスク機能もそなえています。
充電中、クルマでじっとしているのもツラくて、つい車両から離れてコーヒーを飲みに行く、なんていうのはバッテリー駆動のEVではよくあること。充電が終わってもすぐに戻ってこられず、充電待ちでイライラする人と鉢合わせして気まずい思いをする、なんてこともあります。
車内にいれば、そういうこともないし、意外に充電に行くのが楽しみになる、なんてこともあるかもしれません。私はBMWの取材で、アプリを含めたOSを開発しているスタジオを訪ねたことがあります。アウディも同様のスタジオを複数所有しているとのことでした。時代は変わっている、と痛感します。
ただし急速充電ステーションを使えば、わずか10分で255km走れるだけの充電が可能なので、幸か不幸か、充電中ゆっくりしていられる時間は限られているかもしれません。
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▲運転席にはパノラマディスプレイ、助手席にも専用モニター
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