■「本当に使えるならかなり良い製麺機」と加藤さん
まず、「7980円の家庭用製麺機」の細部を見ていきましょう。
切り刃は「幅2.5mmの丸麺」「幅4mmの平麺」の2種が標準で入っています。「小野式」などの家庭用製麺機の多くが、片手ハンドルなのに対し、こちらは丸型ハンドル。麺の圧縮時、切り出し時の使い勝手は間違いなくこちらに軍配が上がりそうです。
圧縮時の“圧幅”を変えるツマミや、粉や麺帯を流し込む上皿が少々チャチくも映りますが、鋳物のボディによってなかなか重量感。作業時にも動いたりすることなく、しっかりとした製麺ができそうです。
「これで本当に使えて7980円ならかなり良い製麺機だと思いますよ」と加藤さん。
現在の『萬珍軒』は仕入れ麺を採用していますが、同店では過去25年以上自家製麺・自家製皮(餃子など)を行ってきただけあり、久々の製麺作業に加藤さんも高揚されている様子。さっそく「7980円の家庭用製麺機」を使っての製麺に入りたいと思います。
■「7980円の家庭用製麺機」の超簡単・製麺レシピ
加藤さんが「もっとも簡単・シンプルに作れる」と教えてくれた製麺レシピの通りに、製麺して見ました。
【用意するもの】
・カメリア粉……1kg
・塩……15g
・粉かんすい……15g
・玉子……1個
・水……400ml
・製麺用打ち粉……適量
・ガーゼ、目の荒い布巾など
【作り方】
①ボウルにカメリア粉、塩、粉かんすいを入れる。
②玉子と水を混ぜた液体を①の中に、まんべんなく馴染むよう3回ほどに分けて流し込む。
③②をざっくりこねる。綺麗にまとまらなくて良く、ポソポソした状態で良い。
④③を製麺機の上皿に置き、ハンドルを回しながらこね帯状の「麺帯」にする。できた麺帯をまとめて折りたたみ合わせ、さらに製麺機の上皿に置き、ハンドルを回しながらこねていく。この作業を4回ほど繰り返す。
⑤ガーゼまたは目の荒い布巾に打ち粉を含ませる。
⑥麺帯を再び製麺機の上皿に入れ、⑤のガーゼに含んだ打ち粉が綺麗に麺帯に含まれるよう、ポンポンと軽く叩きながら仕上げへ。
⑦麺帯を「麺」に切り出す。
⑧⑦で切り出した麺を食べやすい長さに適宜カットする。
⑨茹でて完成!
■コシ・風味を際立たせるためには「工程④」を怠るな
ここまでの製麺に費やした時間は約1時間半。加藤さんと筆者の、男性2人がかりの力仕事でもあり、結構大変ではありましたが、これで麺が美味しければ、そんな疲れは吹き飛ぶことでしょう。
というわけで『萬珍軒』のスープ、具材と合わせていただくことにしました。
これがもう激ウマ!
製麺仕立てだからなのか、小麦の風味を強く感じることができ、そしてコシも十分。スープの馴染みや持ち上がりも良く、なかなかの完成度です。
加藤さんによれば、前述の工程の「④が大事で、ここをサボらないことで風味が良くなり、コシが出る」とのことでした。
■「7980円の家庭用製麺機」を使っての「製麺飲み会」も楽しそう
ズバリ「7980円の家庭用製麺機」でも、プロ顔負けの自家製麺ができることがわかりました。最後に加藤さんに総評を聞きました。
「かつて店でやっていた製麺は大型の機械でしたが、この『7980円の家庭用製麺機』も小型になっただけで構造的には似たような感じです。家庭や遊びとして製麺を楽しむなら十分で、かなり安い機械ではないかと思いました。
久しぶりの製麺は楽しかったですね。休みの日などに友達を集めて宴会しながら、みんなで製麺を楽しみ、出来上がった麺をシメにいただく…なんていうのもすごく楽しいだろうなと思いました。
ラーメンだけでなく、うどんやパスタなども作れますので、この価格であれば1台持っているだけで楽しい時間が過ごせるようにも思いました」
宴会+自家製麺というのは確かに盛り上がりそうです。人を招いての家飲みの機会が多い人には特にオススメしたい「7980円の家庭用製麺機」。気になった方はぜひAmazonでチェックしてみてくださいね。
<取材・文=松田義人(deco) 写真=ハラダケイコ>
松田義人|編集プロダクション・deco代表。趣味は旅行、酒、料理(調理・食べる)、キャンプ、温泉、クルマ・バイクなど。クルマ・バイクはちょっと足りないような小型のものが好き。台湾に詳しく『台北以外の台湾ガイド』(亜紀書房)、『パワースポット・オブ・台湾』(玄光社)をはじめ著書多数
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