Google Pixel 9のカメラとAIはどう進化した? Proにすべき?実機でチェック

■画面が大きくなり、カメラバーのデザインを一新

Pixel 9は6.3インチ、Pixel 9 Pro XLは6.8インチの有機ELディスプレイを搭載。それぞれ前モデルよりもわずかに大きくなり、解像度が向上しています。画面の明るさも向上したので、晴れた日の屋外でも見やすくなっています。

▲左がPixel 9、右がPixel 9 Pro XL。どちらも明るく発色がよい

前モデルでは背面のカメラバーとサイドフレームがシームレスにつながっていました。新しいPixel 9/9 Pro XLではカメラバーがサイドフレームから独立して長円形になっています。また、前モデルの背面パネルはエッジが曲面でしたが、Pixel 9/9 Pro XLはフラットで、サイドフレームの存在感が強まり、引き締まった印象を受けました。新旧どちらのデザインを好むかは意見が分かれそうです。

▲左が前モデルのPixel 8、右がPixel 9。背面パネルがフラットになり、カメラバーのデザインが変更された

▲本体サイズは前モデルよりも0.4mm薄くなったが、カメラの出っ張りは厚くなった。重さは前モデルから11g増えて198gに

▲左が前モデルのPixel 8 Pro、右がPixel 9 Pro XL。背面パネルがフラットになり、カメラバーのデザインが変更された。重さは前モデルから8g増えて221gになった。ちなみにPixel 9 Proは199g

▲ボタン配置は前モデルと同じ。シャープでスタイリッシュな印象になった

なお、従来モデルと同じように、Google純正のスマホケースを付けるとカメラバーの出っ張りは目立たなくなります。

▲純正のケース(5720円)を付けると、カメラバーの出っ張りが相殺される

 

■カメラの新機能「一緒に写る」の使い勝手は?

サイズ以外でPixel 9とPixel 9 Pro XLの最大の差分はカメラ。Pixel 9は広角(50メガピクセル)+超広角(48メガピクセル)の2眼、Pixel 9 Pro XLは広角(50メガピクセル)+超広角(48メガピクセル)+望遠(48メガピクセル/光学5倍)の3眼カメラを搭載しています。

▲Pixel 9(右)はデュアルレンズカメラ、Pixel 9 Pro XL(左)はトリプルレンズカメラを搭載

カメラの詳細スペックを比べると、広角カメラと超広角カメラの仕様は共通していて、画質は同等でした。Pixel 9 Pro XLの優位性は光学5倍ズームで撮影できることにあります。デジタルズームと組み合わせた超解像ズームでは最大30倍まで撮影でき、かなりキレイに写ることも利点です。

▲Pixel 9 Pro XLの超広角カメラで撮影。123°の画角で撮影できる

▲Pixel 9 Pro XLの広角カメラで1倍で撮影

▲Pixel 9 Pro XLの広角カメラで2倍で撮影。光学2倍ズーム相当の画質が得られる

▲Pixel 9 Pro XLの望遠カメラで撮影。光学5倍ズームで高精細な写真に

▲Pixel 9 Pro XLの超解像ズームは最大30倍。画質劣化はさほど気にならない。ちなみに、Pixel 9の超解像ズームは最大8倍

▲Pixel 9で撮影。室内でもフラッシュなしで明るく写る

▲Pixel 9で撮影。せわしなく動くペットもAFが素早く合うので撮影しやすかった

両モデルに共通する新機能は「一緒に写る」。例えば、5人で集合写真を撮りたい場合に、まず1人が4人を撮影して、その後、撮影者を交代して撮影すると、2枚の写真が合成されて5人の集合写真になるという機能。実際に試してみると、あたかも一緒に並んで写したように自然に合成されました。家族や友人と集合写真を撮る際に、近くにいる人にお願いする必要がなくなりそうです。

▲Googleが開催した体験会で撮影した写真。1枚目はこのように6人で撮影した

▲続いて、撮影者を交代して、先に写した6人とバランスよく収まるように撮影

▲7人の集合写真が生成。手や体が重なる部分も自然に合成された

なお、Pixel 9 Pro XLは、高解像モード、RAWでの撮影、手動でのレンズ選択ができる「プロ設定」を利用可能。撮影した動画がクラウドで高画質に処理される「動画ブースト」機能に対応し、夜景をきれいに撮れる「ビデオ夜景モード」も搭載しています。

▲「動画ブースト」と「ビデオ夜景モード」はPixel 9では使えず、Pixel 9 Pro/9 Pro XLだけに対応する機能。「ビデオ夜景モード」を試してみたが、通常よりも明るく、透明感のある画質に仕上がった。ただし、処理には若干時間を要した

 

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