■MiRZAの使い心地は?
発売に先駆けてMiRZAを実際に体験してみました。形状はちょっとフレームが太いメガネといった印象。約125gなので、一般的なメガネよりは重いのですが、つるの先(後方)にバッテリーが搭載されて、装着時に重さを感じないバランスになっていました。なお、パリミキとアイジャパンとの協業で、視力補正用のレンズも用意されるとのことで、筆者はそれを装着して体験しました。
操作はスマホにインストールした「MiRZA」アプリで行う仕様。スマホからグラスを通して見える3D空間にレーザー光線のようなものが投影され、メニューの項目などを選択・実行できる仕組み。
対応するコンテンツとして、まず、リアルタイム翻訳を行える「XRAI Glass」を体験。グラス上に翻訳された文章が表示され、相手の顔を見ながら会話ができる仕組み。ほとんどタイムラグは感じず、文字を表示する位置を変えることも可能。同梱のシェードを重ねて使うことで、よりクッキリ文字を読めるようにすることもできます。
美術館・博物館向けのアプリ「ARミュジーアム」も体験。バーチャル空間に展示された作品を鑑賞できることに加えて、実際に手に取って、裏側を見るといったバーチャル体験もできました。
「GHOST HUNTER」というゲームもやってみました。空間に隠れている6つのゴーストを手の平から投影される光で捕まえる6DoF対応コンテンツで、自由に動きながら直感的なプレイを楽しめました。
ほかに、法人向けの遠隔作業をサポートするアプリも体験。実空間に重ねて、操作する箇所が表示されるのでわかりやすく、小型のメガネ型デバイスなので、ヘルメットを被った状態でも装着しやすいというメリットがあるそうです。
■来年には一般ユーザー向け第2弾を発売予定
NTTコノキューデバイスの堀 清敬社長は「まずこの初号機を世に送り出し、利用シーンを創出したい」とのこと。2025年には一般コンシューマー向けの2号機を発売予定で、「“ほぼメガネ”をさらに追求して、買いやすい価格を実現したい」と話していました。
XRグラスは徐々に増えつつありますが、MiRZAは閉塞感がなく、ケーブルレスで利用できるのが魅力。ただし、連続使用時間は1〜1.5時間程度で、長時間の使用にはモバイルバッテリーの接続が必要となります。連続使用時間がもう少し延びて、利用できるコンテンツが増えたら、一般ユーザーにとっても魅力あるデバイスになりそうです。今後の展開にも期待しましょう。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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