■生成AI機能は “進化途上” という印象
モトローラは「moto ai」と称して、スマホにAI機能の導入を進めています。motorola razr 50は、先に紹介した動画撮影時のAI機能に加えて、AIで壁紙を作成できる機能を搭載しています。1つは「Style Sync」という機能で、自分が着ている服を撮ったり、「フォト」に保存したお気に入りの画像を選択したりすると、それに合った壁紙デザインが生成されるというもの。ほんの数秒で、複数の候補が作られるので、“気が向いたら壁紙を変えて、気分も変える” といった使い方ができます。
さらに、今後のアップデートで「Magic Canvas」という機能が追加される予定。これはテキストで画像のイメージを指定することで、オリジナルの画像が生成されるという機能だそう。
Googleの生成AI「Gemini」アプリもプリインストールされています。閉じたまま外側ディスプレイでも利用でき、電源ボタンの長押しでも起動できるように初期設定されていました。
■パフォーマンスや電池持ちも満足できる水準
プロセッサーはMediaTek Dimensity 7300X(最大2.5GHz)。ミッドレンジ向けで、折りたたみ式のデュアルディスプレイに最適化されたチップとのこと。閉じた状態でも開いた状態でもサクサクと操作でき、日常的な用途でストレスを感じることはなさそうです。
バッテリー容量は4200mAh。筆者が使った感覚では、1日は余裕で持つが2日間持たせるのは厳しいという印象。充電器は同梱されていませんが、30Wの急速充電、15Wのワイヤレス充電に対応しているので、対応の充電器を持っていれば、それを活かせます。
内蔵スピーカーは内側ディスプレイの上部と底部に搭載。Dolby Atmosに対応し、音量もかなり大きくできるので、音楽や動画、ゲームを楽しみたい人も満足できるでしょう。
■気になっていた人は、そろそろ買い時かも!?
9月17日に東京都内で開催された発表会では、モトローラのブランドアンバサダーにSnowManの目黒蓮さんが就任することも発表されました。9月18日から目黒さんが出演するテレビCMも放映され、モトローラにとって “勝負モデル” としたいという意気込みをヒシヒシと感じました。
実際に使ってみても、完成度が高く、折りたたみスマホが気になっていた人は、そろそろ本気で検討してもいいのでは? と思った次第。モトローラによると「メインターゲットはZ世代」とのことですが、ガラケーを使いこなしていた世代とも相性がよさそうです。
とことん安く使いたい人は、ソフトバンク版を「新トクするサポート」を利用して購入するのが得策。ですが、通常版のほうがメモリとストレージ容量が多く、専用のケースも同梱。さらに、購入者特典として「ディスプレイ破損1回無料サポート」が提供されます。長期的に使うのなら、通常版にアドバンテージがありそうです。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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