ぶっちゃけ「Series 10」ってどう? Apple Watchヘビーユーザーが新モデルに買い替えた正直な感想

■屋外で画面が見やすい

Series 10のディスプレイは、最大輝度が2000ニトで外でも見やすい。この輝度自体はSeries 9と一緒なのですが、Series 8以前のモデルだと1000ニトしかなかったので、ユーザー視点での体験としては買い替えで輝度が2倍にアップします。

しかも、Series 9と比べても「角度をつけても明るいまま」というメリットまでついてくるのがSeries 10の良いところ。

とにかく屋外で見やすい。BBQとかキャンプとか、チェアリングとか、最近アウトドアシーンでホッとする時間が増えた筆者としては、この変化が一番嬉しかったポイントです。

Apple Watch Series 10に「スヌーピー」文字版を表示し、屋外の直射日光下で斜めから見た写真

▲直射日光下で、この角度でも、スヌーピーがちょっと見える…だと(驚)

 

■内蔵スピーカーでのメディア再生は用途が悩ましい

Series 10では、ケースの設計を薄くするために、チップセットもスピーカーもよりコンパクトにリデザインされているとのこと。こうした再設計にともなって、さらに楽曲やポッドキャストなど、音楽メディアの再生もできるようになりました。

いままでも通話の音声は内蔵スピーカーから再生できたのですが、メディア再生はなぜかできなかったんですよね。スピーカーのクオリティの問題だったのか、使用電力の問題だったのかは分かりませんが…。

とにかく、Series 10では内蔵スピーカーから再生できるようになりました! 音質もさほど悪くなく、ウォッチから楽曲を流した状態である程度楽しめます。

Apple Watch Series 10の内蔵スピーカーでApple Musicの楽曲を再生している画像

▲ウォッチだけで音楽流すのは、できそうでできなかったやつ

ただし、個人的には結局何に使えば良いのかが悩やましい。屋内だと、HomePod miniやiPhoneで済むことが多いですし、屋外ワークアウトならAirPodsをつけた方が良いですし….。

もし使うとしたら、ホウキを掃いたり、洗濯機から衣類を取り出して他の部屋にもっていったり、と動き回る家事をしながらBGMを再生するような用途が良いかもしれません。部屋着だとポケットがないこともあるので、手元のApple Watchで楽曲を流しながらだと、部屋を移動しやすい。AirPodsがあれば済むことですが、イヤホンをつけなければ耳は痛くならないので、そのあたりがメリットになるかも。ただ、画面が小さいので、楽曲のコントロールはしづらいんですよね。

あとは、マナーには気をつけなくてはいけませんが、家族や友人とジョギングやウォーキングで並走しながら同じBGMを聴くとかも、ひょっとしたらアリかもしれません。周りにダダ漏れなので、勇気は要りますが…。

 

■水温センサーと水深計はそのうち使えば良いかな

シュノーケリングやサーフィンなど、マリンスポーツや海のレジャーの経験も多少はあるものの、ここ数年はめっきり縁のない筆者。

Series 10には、水温センサーと水深計が備わりましたが、今後5年で1回使う機会があれば良い方かなと思っています。もしあるとしても、カヌーかカヤックで水面に手を突っ込んで水温を調べるくらいでしょうか。しかし、それが分かっても、何に活かせるかは謎です。

新搭載の「水深」アプリでデモ画面を開いている画像

▲「水深」アプリを起動して、Digital Crownを回すとデモ画面が表示されるようになっている。陸で試せる親切設計は嬉しい

また、水泳系のワークアウトでも水温を表示・記録できるのですが、日本国内だと、スポーツクラブやジム系のプールで、シリコン性の保護バンドで覆う等の措置をしたうえで許可される場所で使うか、オープンウォーター(川や海)で使うかの2択が主な選択肢になります。基本的には装着が禁止されていることが多いですね、筆者の生活圏では。こちらも活躍の見込みはありません。

*  *  *

Series 10自体のハードウエア的なアップデートは、このようにインパクトがあるような、そんなにパッともしないような…。ひとまず、スリムになったケースのリデザインと、屋外でも見やすいディスプレイになったことには、新モデルに買い替えたと実感しました。

一方で、watchOS 11のアップデートで追加される機能は、理にかなっていて歓迎したいものが多い印象。特に(1)アクティビティアプリのために無理な運動をしなくて良くなること、(2)睡眠中に測定できるさまざまな指標を意味のある形に集約できること、などについてはこれまでApple Watchで痒かったところにようやく手が届くとも言える改良。

本稿ではwatchOS 11の詳細については割愛しますが、少なくともSeries 4/5のユーザーならば、新モデルに買い替えて新OSのメリットを受けられるよう検討してみる価値は大いにあると思いますよ。

>> Apple「Apple Watch」

<取材・文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X

 

 

 

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