台湾発のデジタルカメラ「PaperShoot」。日本でも輸入販売され、一部カメラマニアや台湾ファンの間で大いに注目を浴びています。
2013年に立ち上げられたブランドのもので、「少ないほうが良い」がコンセプト。胸ポケットにも収まる薄さ、80gという軽さでありながら、カメラボードとケースが別体でユーザーが好み次第でケースを選べる仕組み。自分で組み替えるDIY感覚も併せ持つ独特のプロダクトなのですが、気になるのがその価格。
様々なセットシリーズがありますが、日本での販売価格は2万円台後半から3万円前後。トイデジ的な印象がありながらも、オモチャとして軽く買うには結構ハードル高めの価格帯で、カメラ好き・台湾好きの筆者はなかなか手を出せずにいました。
そんな中、この秋、台湾に長期滞在した際、たまたま手持ちのお金に余裕ができたため、台北で思い切って「PaperShoot」を購入。そのまま日本に持ち帰り、実際に使ってみることにしました。
■元タバコ工場に「PaperShoot」のアンテナショップがあった
台北駅から東へ約5キロほどいったエリアの松山区。昔から有名な観光スポット「国立国父記念館」があったり、「台湾版・東京ドーム」とも言える「台北大巨蛋」などがエリアで、古き良き台北の風情とセレブレティが混在する独特の雰囲気の街です。
「台北大巨蛋」と隣接してある「松山文創園区」という巨大建物の中に「PaperShoot」のアンテナショップがあると聞き向かいました。この巨大建物は元タバコ工場を改装し、「台湾のカルチャーの発信地」として生まれ変わったところで、新進気鋭の台湾若手作家たちの作品が敷地内の各所で展示、または販売されているところ。設立からまだ10年ちょっとという若いブランド「PaperShoot」のアンテナショップもここにあることにおおいに納得しました。
しかし、事前に「PaperShootが販売されている」と聞いた「松山文創園区」内の「松菸創作者工廠」というセレクトショップを訪ねたところ、それらしき陳列がありません。確かに若手作家によるものとおぼしきデザイナーズアイテムが複数展示販売されているものの、「PaperShoot」が見当たらないのです。もしや、「PaperShoot」 はここから撤退してしまったのでしょうか?
店内にいたスタッフに下手クソな中国語で「『PaperShoot』はどこにありますか?」と尋ねると、一瞬「?」という顔を浮かべました。しかし、その数秒後に「あ! あの薄いカメラのことね。あのカメラなら敷地内の別の店に移動しましたよ」と教えてくれ、改めてその店を目指すことにしました。
- 1
- 2