組み立ては30秒もかかりません。
これまでにも脚を引き出すだけの焚き火台はありましたが、「ハコ グリル A4型」のポイントは2面の風防と底。
焚き火台の多くは、積み重ねた薪の下にも燃焼に必要な空気を取り込めるよう、格子状のロストルを敷くものが多いのですが、「ハコ グリル A4型」は底に3本のリブ!
このリブが、風防のない短辺と平行になるよう伸びています。実はこれ、よく見ると小さな穴が開けられていて、ここから空気が取り込まれるというわけ。
せっかく短辺側の壁が低くなっているのでリブを短辺側と垂直に伸ばせば空気が入りやすいようにも思えますが、それでは薪が床にぺったりくっついてうまく空気が流れません。
それにリブを短辺側と平行にすることで底が歪みにくい。よく考えられています。
長時間薪を燃やしていると灰がたまり、穴を塞ぐかもしれませんが、そこまで灰がたまるにはかなりの薪を燃やす必要あり。もし、もっと空気を送り込みたいなら、短辺側のフチに薪の端っこを載せて浮かせば、一部の低くなっているところから空気が入りやすくなります。なお、風防に薪を立てかけて燃やすのは推奨されていません。ご注意を。
■両側が開放しているので薪を追加しやすい
風防は2面のみ。おかげで調理時に薪を追加しやすいし、風を利用して燃え方を調整できるのが楽しい焚き火台です。
地面から本体底までの高さは約10cm。遮熱性の高いシートが不可欠ですが、足首あたりからあたたかいのはこの時期にうれしいポイントです。
ふたつのゴトクは風防に載せるだけ。どこかに固定するわけではなく、自由に位置を変えられます。直径20cm前後(6~8インチ)のダッチオーブンを載せられるのも頼もしい!
ゴトクを近づければ小型の鍋や縦型ケトルだって安定して載せられます。
別売の同社「モンテV 型卓上グリル⽤アミ270×180mm」を使用すると網焼きもOK。
焼き網が付属していないのはちょっと残念ですが、あぶり焼きをしない人にとっては網は不要。各自のスタイルによって無駄なくカスタムできる仕様とも言えます。
世の中にはいろいろな焚き火台がありますが「ハコ グリル A4型」はシンプルに見えて技あり。料理好きソロキャンパーも納得の焚き火台です。
>> キャプテンスタッグ
<取材・文/大森弘恵 撮影協力/キャプテンスタッグ>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。X
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