今回、乗ってみたのは「DE01S」という、ちょっと良いパーツの付いた上級モデル。価格は「DE01」の14万8000円に対して18万5000円と、やや高くなっていますが、変速ギアが7速から10速になっていたり、ホイールやクランク(ペダルにつながっている棒状のパーツ)がグレードの高いものになっていたりと、走りに関わる部分の性能が向上。カラーもメタリックになっていて高級感が増しています。
「DE01」シリーズが電動アシスト自転車に見えないスッキリしたデザインに仕上げっているポイントは、まずバッテリー。革のケースに収納された状態でシートの後ろに配置されているので、一見するとバッテリーには見えません。
もう1つのポイントはモーター。後輪の軸(ハブ)と一体化されたものを採用しているので、こちらもパッと見では電動アシストとはわからない仕上がりです。
■自然なアシストフィーリングが好印象
ママチャリタイプの電動アシスト自転車は、漕ぎ出した瞬間からグッと押し出すようなトルクを感じます。重い荷物を積んでいるような状態では、このモーターのトルクがありがたく感じるものですが、逆に自転車に乗ることを楽しみたいような場面では、このトルクが不自然に感じてしまうことも事実。
一方「DE01」は、漕ぎ出しのトルク感はあまり大きくありませんが、自分がペダルを踏んだ力にきれいにアシスト力が上乗せされていく感じなので、全く違和感がありません。
それでいて、モーターのトルクはママチャリタイプと同等なので、登り坂などではしっかりとアシストしてくれます。軽い力でクルクルとペダルを回していればいつの間にか坂道を登り切っている感覚。ペダルがアシストのスイッチになっているような感触がないので、自分の足がパワーアップしているようで、とても気持ちいい。
今回は坂道も含めて30kmほどの道のりを乗ってみたのですが、ペダルを回しているだけで進んで行ってくれるので、脚の疲れを感じることなく走り切ることができました。しかも、驚くことにそれだけ走ってもバッテリーは5つの目盛りのうち1つしか減っていませんでした。
■基本走行力が高い=バッテリー消費が少ない!
電動アシスト自転車は時速10kmまでは人力の2倍までのアシストができますが、そこからは徐々にアシスト力が減っていき、時速25kmでゼロになるという規定。
「DE01」は基本の走行性能が高いので、アシスト力をあまり使わない速度で巡航できます。そのため、バッテリーをあまり消費しないで済んだようです。
走行条件によってバッテリー消費は変わるので何ともいえませんが、この調子であれば70~80kmはバッテリーは持ちそうでした。近所の足としてだけでなく、ちょっと長い距離のツーリングにも使いたいという人にとってはありがたいかも。
途中、ロードバイクやクロスバイクと一緒に走るような場面もあったのですが、スタートの漕ぎ出しが楽で、速度が乗るのが早いので、そういうスポーツタイプの自転車にも結構付いて行けてしまいました。
長距離走った時に一番疲れるのは、信号待ちなど速度ゼロから巡航速度まで加速する時。そこをアシストしてくれると、長い距離を走ってもビックリするくらい疲れていなかったりします。「DE01」の走りはまさにそんな感じでした。