日本メーカーで低価格で常時録画対応!アトムテックの「防犯カメラ」2台を試してみた

■常時録画対応は最大のメリット

操作はもちろん“ATOMアプリ”を利用します。使っていて気付いたのが、アプリ起動からカメラへの接続(ライブ映像表示)のレスポンスが非常に高速なこと。1秒もかからないほどです。他社の防犯カメラを使っていて、このレスポンス部分は実はストレスだったので、動作の軽快さはメリットです。

▲ライブ視聴までの接続が速い

▲「ATOM Cam Swing」はアプリから上下左右のカメラ操作も対応

では画質のチェックをしていきます。

設置場所の都合もあり「ATOM Cam Swing」をメインに扱いますが、カメラはフルHD画質でナイトビジョンはモノクロです。

▲「ATOM Cam Swing」の日中の撮影画質(プライバシー保護のため2/3の範囲を切り出しています)

▲「ATOM Cam Swing」ナイトモードの撮影画質

▲「ATOM Cam 2」のナイトビジョンはカラー対応

カメラ映像に枠が付いている箇所はモーション検出をしているマークです。フルHDとしては必要十分といった画質。ライブ視聴時のビットレートは100kbps前後程度ですが、防犯カメラの画質としては十分です。

次に録画関連の仕様もチェックしていきます。

まず大前提として「ATOM Cam 2」「ATOM Cam Swing」ともに電源接続タイプなので、連続録画(常時録画)が可能になっています。スケジュールも設定できます。

▲連続録画のため、いつでも録画データをチェック可能

録画データは容量がいっぱいになった時点で古いものから上書きされていきます。なおベータ版ですが、録画データをWi-Fiネットワーク内のNASに自動転送する機能も提供されています。

「ATOM Cam 2」「ATOM Cam Swing」ともに、設置直後は連続録画でテストしてみました。1日あたりの容量は約10GBが必要のようです。ただ、最大256GBのmicroSDカードに対応しています。高耐久microSDカードの128GBが数千円で購入できる現状では、常時録画も実は現実的です。また、月額280円からの「ATOMクラウドモーション録画Lite サービス」なども利用すれば、カメラごと持ち去られるリスクにも対処できます。

そして、常時録画にしない場合に重要となる機能が、動体検知による録画です。

これは2モデルに共通しているのですが、映像による検知そのものはシンプルな動体検知ですが、他にも大きなサウンド検出、火災警報器音検出も設定可能です。

“ATOMアプリ”から実際に撮影した録画データの検出具合をチェックしてみると、人が動くと認識しているので、録画漏れなどの心配はなさそうです。ただ、庭木が風に揺れた場合も頻繁にモーション検知するので、設置場所によっては検知感度を下げたり、検知エリアをカスタマイズしたりといった対応が必要になります。

▲検出録画でのタイムライン

▲検出エリアの絞り込み設定も可能

録画のトリガーはシンプルな動作検知ですが、録画済みのデータに対してはAIを用いた検出が有効。また“ATOMアプリ”のイベントから“人” “犬猫”による絞り込みも可能です。ただし、アプリ上で見ると“人”で絞り込んでも人以外に分類してしまっているケースも多数あるので、あくまで目星を付ける程度ですね。

▲録画データは“イベント”として絞り込みもできる

どちらも防犯カメラの機能としては、高機能な部類ではありません。ただ一方で、シンプルで動作レスポンスが速く、そして電源接続の仕様を活かした24時間録画運用もできることが最大のメリットです。

▲小型で目立たない「ATOM Cam 2」が個人的にはお気に入り

「ATOM Cam 2」は4780円、「ATOM Cam Swing」は6280円と低価格なので、「台数を増やして24時間録画するほうが、どんな検出機能よりも効果的」という考え方もできると思います。防犯カメラとして屋外に設置するには屋外コンセントが必要というハードルはありますが、屋内・屋外問わず日本メーカーのシンプルな防犯カメラでカバーしたい人に向くモデルだと感じました。

▲ネット通販等で売られている「防犯カメラ作動中」シールを貼っておこう

最後に。特に「ATOM Cam 2」は小型で設置しても目立たないのですが、屋外に設置するなら、プライバシー保護やご近所トラブル回避という意味でも、防犯カメラによる録画を知らせるシール等も貼っておきましょう。これが見えるだけでも、不審者に躊躇させる効果があるかもしれませんよ。

>> アトムテック

<取材・文/折原一也 撮影協力/アトムテック>

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年よりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube

 

【関連記事】

◆SwitchBotの「防犯カメラ」はソーラーパネルで設置もカスタマイズも自由度MAX!
◆即完売の防犯カメラ、パナソニック「VL-CV100K」の実力を試してみた
◆2025年最新「防犯カメラ」の選び方と、購入前に知っておきたい5つのポイント

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする