フォルクスワーゲン本社が、新型車「ID.EVERY1」のプロトタイプを公開しました。2025年3月6日の夜、デュッセルドルフの広大な見本市会場に世界中からメディアを集めてのお披露目です。
■VWを“すべての人のためのブランド”にする最後のピース「ID.EVERY1」
「ID.」は、VWが手がけるピュアEVシリーズ。ちょっとユニークなサブネーム「エブリワン」には、VWの「伝統」が込められていると、乗用車部門のトマス・シェファーCEOは会場で語りました。
「VWは、ビートル以来、コンパクトで買いやすく、質の高いクルマを世界中のユーザーに提供してきました」とシェファーCEO。「ID.EVERY1」は全長3.8mの車体のフロントにモーターを搭載した前輪駆動で、「乗用車としても商用車としても使えることを目指します」と説明されました。
「新世代」になる同社のEV用プラットフォーム、MEBを使うとのことで、2026年に少し車体が大きい「ID.2all」が登場し、「ID.EVERY1」は27年とされました。
「私たちは、すべての顧客に向けて、適切なパワートレインをもった適切なクルマを出していきます。今回のID.EVERY1は、拡げてきた電気自動車のラインナップを完成させる最後のピースです」
注目したいのは、「2030年までにテクノロジーの分野で世界トップクラスの量産メーカーになる」ことをゴールとするシェファーCEOは「VWはすべての人のためのブランド」であることを標榜。そのために、広い市場を視野に入れたID.2allや、今回のID.EVERY1の役割は大きいということです。
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