搭載するLEDは「CREE XP-G2」。鏡面リフ仕様、中心光角18°、周辺光角139°の鋭い中心光とワイドな周辺光が特徴の配光になります。最大でも70ルーメンですが、光りはかなり飛びます。それでいて周辺光も充分にあるので近くから遠くまで照らせるのが特徴です。
このライトは防災安全協会が推奨する防災アイテムになっています。その理由は液漏れを防ぐロックアウト機構を搭載しているから。ボディサイドにあるロックアウトダイヤルを回すことで、電池を入れっぱなしで長期間保管しても液漏れすることはありません。 電池をライトに入れたままでは電池がダメになるし、ライトもダメになる。ライトから出しておくとイザと言う時に電池の装填に手間取る…失くす…等々考えると、この機能は大変素晴らしいと思います。「防災袋」に入れるならこういったライトが良いですね。
ライトユニットはベースマウントから取り外して使えます。電池交換のときなど意外と便利。ヘルメットに装着している時など特にそう感じますね。
使用電池は単三電池1本なので、軽くて良いです。多くを求めないのであれば、これで充分な気もします。携帯性もいいし、カサ張らないし、電池代も安いし、言うこと無しです。単三電池1本で70ルーメン、一昔前では考えられないですね。
センターバンドとベルトループも付属します。
ヘッドバンドのカラーリングは各カラーに応じて違うんでうすね。まるでスポーツ用のヘッドライトみたい。しかし、ボディはかなり小さいです。ギミックに富んだ機能は無く、必要最低限の機能が付いたモデルです。カラーリングは色気がありますが、スペック自体はかなり生真面目な感じです。
ヘッドバンドは布ゴムバンドですが、ふわふわな感じはなく、スポーツやアウトドアブランドのヘッドバンドっぽいです。薄くてピタッと頭部に密着する感じ。ホツレ、ヘタレに強そうなヘッドバンドです。
TAJIMAの多くのライトは “手元を大口径に照らす” ことができます。M075Dでは中心光角が小さいので、すごくワイドとまでは言えませんが、周辺光が広いこともあり見やすいと思います。
中心光が明るく、薄く広い周辺光が発生します。タイプとしては同社の「PETA LE-M071」に近いものがありますが、こちらの方がレンズが広く深いので光りはより飛び、遠くを照らせるようです。機能は限られておりますが、通常のヘッドライトとして使うのであればこれで十分かも知れません。
明るさや配光も大事ですが、ヘッドライトで重要なものがもうひとつ。それは “フリッカー” です。
LEDという光源は基本的にON/OFFを高速で繰り返しているものです。目にもとまらぬ速さでそれを繰り返しているので、人間の目でそれを感知することは難しい。しかし、時にその「点滅」を感じることがあります。ライトの場合は明るさを落とした時、つまりLowモードで点灯させた時にそれを感じることができます。具体的には、Lowモードで点灯した時に照らしている部分で手を振ると「ブレた」ように見えることがあるんです。
「LEDライトは目が疲れる」という感想を頂くことがありますが、その原因のひとつがフリッカーです。フリッカーの波長が人間の目で感知できる状態にライトを付けて長時間作業すると、目の疲れの原因になります。しかしTAJIMAのLEDヘッドライトは、ハイスペックモデルからこの「M075D」のようになエントリーモデルに至るまで、すべてフリッカー対策が施されています。
明るさは3段階に調整が可能。ランタイムを稼ぐためLowモードスタートとなります。また、暗闇でイキナリHiモードで始めると眩しく感じることがあるため、という理由もあります。ランタイムはANSI FL1-2009準拠でHiで7時間、Midで8時間半、Lowで18時間とかなり優秀。雨天でも安心して使えるIPX6、耐衝撃性に優れた落下性能2mの丈夫なボディです。
これまでのモデル同様に、プロユースにも耐える性能とスポーツ、アウトドアアクティビティにも使えるカラーリングを備えた「M075D」は単三電池のヘッドライトではかなり優秀。安いだけが売りではない、実用的かつユニークな機能が付いたヘッドライトだと思います。もちろん、ロックアウト機能がありますので防災用としてもオススメです。(アカリセンター価格:1944円)
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(文・写真/アカリセンター・HATTA)
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