さて、この「Ring ZERO」のウリは“指一本でさまざまなものをコントロールできる”というもの。ほほう、そんなことができるんですか? とりあえずスマホを操作してみよう。
スマホとのペアリング
まずは専用アプリ「Ring」をダウンロード(無料)。ペアリング作業が完了するまでの間に、Ring本体の充電を忘れずに。大体2時間くらいで満タンになります。スマホを認証したらさっそくお試し。右手の人差指にはめたら、指輪の外側にある金属部分をタッチしながらジェスチャー開始です。デフォルトで設定されているのは「Play Music」で、ジェスチャーが成功すれば音楽が流れてきます。
スマホを操作可能なジェスチャーは多彩。アプリの画面下部にある「Add New Action」を選び、「POPULAR」「MUSIC」「HOME」「CAMERA」「SOCIAL」「LIFE」「MESSAGE」「DEVELOPER」という8カテゴリからどんどん追加してみましょう。
オススメの機能はコレ!
音楽のオン/オフ、次曲へのジェスチャーは、電車が混んでいて手元で操作する余裕のないときに意外と活躍します。指の動きが怪しいと思われたくない、という人はジェスチャーをカスタマイズすればOK。スマホをさらに外部スピーカーなどと接続しておけば、指先ひとつで部屋に音楽を流すことも。自宅で友人を招いたときに驚かせることができます(笑)。
使ってみて便利だと感じたのは、カメラの自撮り機能。体感的には20mくらい離れたところからの撮影も可能なので、集団での撮影にも使えます。工夫すれば、ドローンほどではないにしても、面白いアングルからのカットも撮れるでしょう。
カメラと合わせて使うと便利なのが、SNS(Twitter、Facebook)への投稿です。定型文のテキスト、最後に撮影した写真、現在位置の3つを選択でき、ジェスチャーだけでPostできます。旅行先で写真をカシャ、指先ひとつで記事をアップ、というお手軽感。これはラクチン。コメントにこだわらず、写真を多数アップするタイプの人にお勧めです。
デフォルトで搭載されているジェスチャーゲーム。落下してくる隕石をジェスチャーで破壊していくのですが、入力の練習にぴったり。さらに、バーチャルリアリティーとのコラボも開発中で、魔法陣を描くことで敵を攻撃するVRヘッドセット「Oculus Rift」との連携も進んでいます。「Wii」に似た遊び方ができるので、ゲームとの親和性は高いといえるでしょう。
ジェスチャーが気に入らないときは、アプリのホームでアイコンを選択。「EDIT」を押してカスタマイズしちゃいましょう。指でタッチしてジェスチャーを決定。ジェスチャーは“ひと筆書き”が基本です。認識しやすいかどうかがポイントになります。漫画の主人公とかになりきろうとして、複雑なパターンを組むのは無理ってこと!
家電系の操作はこれから
https://vimeo.com/126333408(←クリックで動画あり)
ここまでスマホとの連携を紹介しましたが、Ringの魅力は家電ともつながるということ。現時点では、スマホで操作するLED照明「Philips hue」や、スマホで制御する電源スイッチ「Belkin WeMo」に対応していますが、SDKが一般公開されたことでユーザーが開発した他のアプリや家電と連携できるようになります。
家電をコントロールするハブとなる「SmartThings」との連携も予定しており、テレビのオン/オフ、電動カーテンの開閉、家の鍵を解錠するスマートロックといった機能が追加されることになるのです。まさに指一つで生活をコントロールできるようになる魔法の指輪、某ロールプレイングゲームのように呪文を唱えながらジェスチャーすれば、コンロに火が点いたりする日も近い!かも。
新モデルを見据えた開発もすでに進行中
さらに、販売運営のログバー代表・吉田氏に聞いたところ、ITだけでなく自動車・飛行機・宝石メーカーなどともコラボを交渉中とのこと。今回付けてみて思いましたたが、やはり指輪としては大きいのではというポイントも、バッテリーをもっと小さくできるので薄くする方向を考えていると言っていました。カラーもバリエーションを増やし、より指輪としてのビジュアルにこだわった製品も登場するでしょう。
Logbar Inc.
Ring ZERO
1万6900円
(取材・文/三宅隆)
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