鋭角的で直線的なデザイン、実にシビれます。充電方式はストリームライト社のスティンガーシリーズと似ています。開閉式の爪の部分にライトに挿し込むとライト本体に付いた接点部が充電器に触れて充電を開始。充電が始まると両サイドにあるインジケーターが赤く光り、充電が完了するとグリーンに点灯します。このSFチックな演出が堪りません。
充電は専用のAC/DCアダプターで壁面のコンセントより行います。USBではありません。充電は急速充電になり、約2時間で完了。毎日ライトを利用するユーザーにおススメの充電器です。一日の仕事が終わった時にチャージャーにガチャンと戻す動作が楽しみでしかたありません。
その他のLED LENSER同様フォーカス機能が付いております。特徴的なのはヘッド全体が動くのではなく、一部が可動するところ。良し悪しはあるでしょうが、個人的にはヘッド全体が動いてくれた方が操作が簡単なような気がします。何でこうしたのかしら?
使用する充電地は26650形のLi-FePO4 3000mAh 3.2V 9.6Wh。聞きなれないサイズの充電池です。
正極ボタントップ、サイズは18650より少し長く、そして太い大容量タイプになります。現状メーカーでは充電池単体の販売をしておりません。基本的にライトにインストールしてしまえば充電池がその寿命を全うするまで取り出すことはありません。充電池がお亡くなりなったときは修理という扱いになるようです。今後供給されることもあるかもしれませんが、現状、予備の純正充電池を手に入れることは出来ないようです。
充電池の取扱いの注意点として「過放電」があります。使用回数に関わらず、放電した状態で長期間放置すると再充電が出来なくなってしまいます。リチウムイオン充電池にありがちなトラブルです。充電池は消耗品につき保証の対象外です。ご利用になる前にどのくらい頻繁に使用するかを想像してみた上で導入していただくのがいいかと思います。あまり頻繁な使用がないのであれば同じ程度の明るさであれば乾電池モデルの「T7M」をおススメします。
ベゼル径は同シリーズのi7よりも若干太い39mmになります。
順手持ちできるライトです。ボディサイドにあるプッシュスイッチは半押しでの点灯も可能。クリック感はやや固めです。カチっと音がするまで押し込まないと常時点灯しません。半押しを繰り返すことでHi/Lowの明るさを切替可能。2段階調光のシンプルな設計になっています。
全長は157.5mm、把持部は30.8mm。どうでしょう、さほど太くも無く長くもないかと。同社の同程度のスペックになる「M7R」とさほど変りありません。テールスイッチモデルでないのもコンパクト化に貢献していると思います。
フラットで明るく、そして広い!昨日紹介したI7Rよりもワイド時の明るさの違いは感じられます。近距離での照射ではワイドでの使用がおススメ。
スポットでは逆に220ルーメンのI7Rとの違いが分かり難い。両方並べれば違いは分かるかと思いますが、光学レンズによって絞られるとルーメンの差に関係なく随分と明るく感じると思います。照射範囲は極端に小さくなるので遠方をピンで照らすときに使います。
Led Lenser Australiaでi9Rのプロモーションビデオでは、いかにも寒そうな場所で使われています。リチウムポリマー充電池は寒冷地の使用も可能です。-15°~40°まで使えるとカタログには記載されています。アルカリ乾電池やニッケル水素充電池では氷点下での使用には不向きなので、この動画にはそんな示唆も含まれているのかも知れません。
i9R ironは普段から業務等でライトを使用し、ハイパワーなものをお探しの方におススメです。順手持ちであることや、ACでの急速充電ができるのもポイントが高いです。ただ、ちょっと価格が高いのが残念。カッコいいライトなんですけどね~。職場でもちょっと目立ちたい「俺専用」モデルが欲しいなんて人には逆におススメしたくなりますね(笑)。
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(文・写真/アカリセンター・HATTA)
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