■アメリカの砂漠にある中古機センター
ボーイング787やエアバスA350など新型機は注目が集まる。しかし、消え行く飛行機の場合は、ラストフライトには注目が集まるが、その後どうなるかはほとんど知られていない。特に日本で退役した飛行機は、日本国内でスクラップにすることはまずない。それらのほとんどが向かうのが、アメリカにある“飛行機の墓場”とも呼ばれる空港だ。
私は1990年代から毎年、アメリカ・カリフォルニアにある飛行機の墓場と呼ばれる空港に通い続けその動きを見守ってきた。2001年の同時多発テロや、SARS、原油価格高騰など、世界的に航空需要が落ち込むと墓場に駐機する機体数が増えるなど、まさにここを見れば世界の航空業界の姿が分かると言っても良いほどである。
こういった空港はカリフォルニア、アリゾナ、ネバダを中心に、ミシシッピ、フロリダなど各地にある。1990年代はカリフォルニア州のモハビ空港が有名だったが、現在は同じくカリフォルニア州にあるビクタービル空港(別名サザンカリフォルニア・ロジスティックエアポート)が駐機数ナンバー1だ。多い時には300機もの旅客機がずらりと並ぶ。
■スクラップするだけではない!砂漠地帯がゆえの利用方法も…
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