MacBook Proの使い勝手で、賛否が分かれそうなのが「Touch Bar」です。従来はファンクションキーや「esc」キー、音量キーなどがあった最上段のキーがなくなり、触れて操作するTouch Barがに変わりました。そして、その右側には、指紋センサー「Touch ID」も搭載されています。
このTouch Barは、起動するアプリケーションや、ユーザーがどんな作業をしているかを認識して、表示される項目が変わる仕組み。例えば、音楽を聴いているときには、音楽操作用のメニューが表示され、マップを検索している際には、検索結果から経路を調べたり、共有したりできるショートカットへと導いてくれます。
長くMacを使っている筆者でも「これは便利!」と感じました。iPhoneやiPadのメニュー遷移にも近いので、初めてMacを使うでも違和感なく操作できると思います。いまは、スマホの操作に慣れてから、パソコンを始める人のほうが多いと聞きます。Touch Barは、まさにスマホの操作に慣れた人に向けた新しいUIと言ってもいいでしょう。
なおiPad Proは、そもそもディスプレイをタッチして操作する仕様です。Smart Keyboardと組み合わせて使う場合、タッチパネルとキーボードを併用する操作ができます。ですが、手を動かす範囲が広くなり、意外と面倒なんですよね。MacBook ProのTouch Barは、通常の両手打ちのポジションから人差し指や中指を使って操作できるのも利点です。
■内蔵スピーカーの音質はiPad Proが勝る?
MacBook Proは内蔵スピーカーも進化しています。ダイナミックレンジが2倍になり、音量が最大58%も大きくなっています。音楽を聴いたり、動画を観たりする際に、キーボードの左右から音が広がる仕様です。
しかし、音質に関しては、iPad Proに軍配が上がります。iPad Proの四隅にはHi-Fiスピーカーが搭載されていて、ずっしりと響く低音から、クリアに伸びる高音まで、広い音域をバランスよく再生できます。初めて聴いたときは“感動モノ”でした。MacBook Proと比べてみて、あたらめてiPad Proのスピーカーの優位性を再認識させられました。