月額定額の動画サービスを使うのは初めての筆者。おもしろい!と思ったのは、映画の作品説明として表示される俳優の名前から、他の出演作品を表示させることができて、さらにそれらの作品に直接アクセスできること。
例えばわが家は娘が『STAR WARS』の大ファンなのだが、『シスの復讐』の作品説明から「ユアン・マクレガー」を選ぶと、彼の出演作がずらりと表示される。母親世代も「うわ、懐かしい! これ久しぶりに見てみようかな」という気持ちになって楽しい。監督やスタッフなども同様で、「この監督ほかに何撮ってたっけ?」「この劇伴よかったなあ」など、次に見る作品を選ぶきっかけができる。
なにしろコンテンツ数が膨大なので、最初は見放題の作品だけ…と思っていても、あれもこれも見たくなってしまう。ビデオコインやチケットが必要な作品も1本300〜500円程度なので、気軽に楽しめる。
設定しながら、じつは少しだけあわてたのがアダルトコンテンツ対策。「TSUTAYA movie」では、視聴可能なコンテンツがサムネイル画像と作品名で表示されるのだが、このとき一覧の中にアダルト作品も表示されてしまう…。
設定作業をしているときにリビングに娘がいたので、ちょっとあせった。これ、パパが家族と映画選ぶ時とかに表示されたら、すごく気まずい雰囲気になりそう。
「マイページ>アカウント情報」でペアレンタルコントロールができるようになっているので、こちらを設定すればコンテンツ表示はもちろん、メニュー画面から「その他❤︎」「R指定」といった項目も表示させないようにできる。お茶の間の平和のためにも、リビングで使うならぜひ早めの設定をおすすめ(とはいえPINの4桁数字では、好奇心旺盛な子どもにはすぐ突破されてしまいそうですが)。
また前述の通り、AirStickには「TSUTAYA movie」のほか、「AbemaTV」「Gyao」「hulu」などのアプリがプリインストールされていて、家族には「Youtube」「hulu」が人気だった。特に「hulu」では最新ドラマやアニメが豊富に揃うため、娘は現在放映中のアニメ作品が第1話から最新話まで見られるのがうれしいらしく夢中。『ガンダム』『未来少年コナン』など、懐かしいアニメを親子で見るのも楽しい。
■動画視聴機能以外にもある! “いいなポイント”3つ
そんな感じで「TSUTAYA movie」以外の動画アプリも視聴しながらしばらくAir Stickを使ってみて1週間ほど。いいなと思ったのは、大きく3点。
①音声入力
コンテンツを検索するのにひと文字ずつカナを選んで入力していくのは、なんでもないことのようで意外と面倒。その点、リモコン搭載のマイクに向かって話しかけるだけで検索できるのはとても便利。
音声入力認識と変換はかなり良好で、「アキ・カウリスマキ」「きゃりーぱみゅぱみゅ」など言いにくい人名もしっかり認識。あまり滑舌の良くない筆者の発音でも、誤認識されることはほぼなかった。
②有線LAN対応
筆者の自宅ではテレビのすぐ近くにWi-Fiルータを置いていることもあってか、「TSUTAYA movie」の高画質設定でも動画が途切れることは一度もなかったが、アプリやコンテンツによっては途中で音声や画像が途切れることが何度かあった。
Air StickのACアダプタにはLANポートがついており、LANケーブルをつかってACアダプタとルータを接続してみたところ、無線環境下では時々音声や動画が途切れた「Gyao」の音楽コンテンツなども安定して再生できた。
③簡易ルータ機能
有線LANでつないだときに本体が簡易ルータとしても使える。有線LANで接続すると、ホーム画面の右上にSSIDとパスワードが常時表示される。おまけといえばおまけ的な機能だが、友達が来た時などちょっと使ってもらったりするのに簡単に教えられるのはなかなか便利。
ともあれ、この小ささと価格で古いテレビがAndroidTVになり、各種動画がリビングのテレビでかんたんに再生できるというのは文句無しの楽しさ! 特に有線LAN対応で高品位動画が安定して楽しめるというのはありがたい。
映画ファンはもちろん、素早い動きの多いスポーツや音楽ライブ、画質のアラが気になりやすいアニメを楽しむなら、一度は試してみる価値ありだ。
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(取材・文/大橋薫)