【ボルドー取材記】甘美なワインとロマンティックな物語

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ガロンヌ川の右岸のLangoiranにあるChâteau Biac(シャトー・ビアック)を訪問した時には、マダムのユムナさん(左端)が日本人シェフの料理を用意してくれており、Cadillac(カディヤック)の甘口ワインとのマリアージュを楽しみました。

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Château Biacの畑は西向き斜面にあり、その先にはガロンヌ川が流れています。

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ずんだ豆腐(左上)、柚子の香りの焼鳥(右上)、紫蘇と梅干の卵焼き(左下)、京都風 鴨の胸肉の柚子こしょう添え(右下)。柚子の風味は甘口ワインといい感じになりました。 この中では、卵焼きとの組み合わせが特に気に入りました。

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デザートに出されたマンゴーとパッションフルーツソースのパンナコッタは、甘口ワインとピッタリ!よく熟しているけれど酸味のある果物との相性がとてもいいです。

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高貴な甘口ワインには、フォアグラを合わせるのも定番中の定番。

 

■あの女優さんも選んだヴィンテージワイン!

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Loupiacで1798年より続く伝統あるChâteau Dauphine Rondillon(シャトー・ドーフィン・ロンディロン)では、嬉しい意外な出逢いがありました。

「朝7時頃、ガロンヌ川からの霧が畑にやってきて、ブドウの果皮に小さな水滴をもたらし、ボトリティスが発生します。西から吹く風もボトリティスに重要」と、マダムのサンドリーヌさんは言います。

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古いワインをストックしてあるセラーに案内してもらい、「どのワインでも開けるわよ?」とマダムに訊かれたので、目に付いた1976年ヴィンテージワインを指さすと、「OK!これは堀北真希さんに出したワインよ」。

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ちょうど1年前の9月に、女優の堀北真希さんがTV番組の取材で訪れ(NHK BS『素顔トラベラー堀北真希フランス編~ボルドーワイン紀行~』)、その際に、結婚したばかりのご主人、山本耕史さんの生まれ年の1976年のワインをここで飲まれたそうです。自身の生まれ年(1988年)ではなく、ご主人の生まれ年を選んだところが新婚さんらしいですね。

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深みのある琥珀色で、オレンジやアプリコットの風味に加え、ほんのりスモーキーなニュアンスがあります。複雑な甘みがしっかりとあり、酸がボディを引き締めています。

「甘口ワインは、酸味とのバランスが最大のポイント」とサンドリーヌさん。

この高い糖度と酸がワインに長い命を与えます。ただ、コルクの方がもたないそうで、Dauphine Rondillonのセラーにある最も古いヴィンテージは1937年だとか。それでも、自分の生まれ年はまだありそうですし、記念年のワインを探すには、ボルドーの甘口ワインはお役立ちです。

 

■和テイストな料理とも合う甘口ワイン

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