「そんなの伝わりませんよ!」
もう、ずいぶんと前のこと、とあるクルマのドライブフィールについて、私はこのように表現しました。「まるで空飛ぶジュータンに乗っているかのようだ」と。
すると担当編集者からダメ出しが入り、返ってきたのは冒頭の言葉。理由は明確。「誰も空飛ぶジュータンになんて乗ったことないんですから、共感しようがないですよ」と。
我ながら手アカのついた表現を使ったものですが、なんとも杓子定規な指摘に爆笑してしまいました。以来、空飛ぶジュータンの表現は封印しつつ、酒の席での自虐ネタとして使わせてもらっています。
シトロエンの「C5」に乗って、その表現を今日まで温存してきたことに安堵しました。アラジンの空飛ぶジュータン、もしくは孫悟空のキン斗雲のような…とは、まさしく、C5の乗り心地のようなものを指すのではないかと思うからです。
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