おそらくキャンピングカーと聞いて多くの人が想像するのはキャブコンでしょう。ゴージャスで快適なキャンピングカーライフを過ごした人にはキャブコンがオススメですが、一方でトラックベースなので移動中の乗り心地がややつらかったり、ボディが大きい分横風にあおられたりすることも。どちらかというと近距離でのキャンプや1カ所に長期滞在したい人に向いているタイプです。
バンコンはベースが1BOXなので高速道路、街中やキャンプ場付近の山道も普通に走れます。そしてソファとベッドを共用するといっても軽自動車よりスペースに余裕があるため、十分に快適な空間を作ることが可能。長期のアウトドアライフをすべてクルマの中で過ごすのはきついかもしれませんが、走る、寝る、休む…キャンピングカーに求められる機能をマルチにこなせるのは1BOXタイプのバンコンと言えるでしょう。
ファミリーでキャンピングカーライフを楽しみたい、ホテルや旅館にも泊まりながらキャンプも楽しみたいという人にオススメしたいバンコン。今回は2月2日~5日まで幕張メッセで行われたジャパンキャンピングカーショー2017で見つけた、バンコンや1BOXタイプのキャブコンを紹介しましょう。
▼ANNEX「COMPOSER with DOG」
子供が大きくなり手がかからなくなったら、ペットと一緒に旅をしたい。そんな夢を描いている愛犬家は多いもの。しかし昔に比べたらペットと泊まれる宿は増えたものの、まだまだ行動は限られます。そこで愛犬家が注目するのがキャンピングカー。自分のクルマなら余計な気遣いは不要ですからね。
COMPOSER with DOGは日産NV350キャラバンをベースに愛犬と快適に旅するための機能を搭載したキャンピングカー。ボディ後方にFRP製のユニットルームを設置し、バギーやドッグフードを収納できるようにしてあります。またユニットルームのフロアをシャワーバン形状にすることで愛犬の汚れた足や体を洗うこともできます。もちろんユニットルームとリビングスペースは室内から移動可能。
室内のソファベッドには汚れを拭き取りやすく掃除もしやすいビニールレザーを採用。だから愛犬と一緒に寝たりくつろいだりしても、余計な心配をする必要がありません。ベッドは大人2人が寝られるスペースを確保してあるし、ポップアップルーフもついているので、ご夫婦やファミリーで愛犬と一緒にでかけることもできます!
>> ANNEX
▼レクビィ「ファイブスター Superior」
トヨタハイエースをベースにインテリアのデザイン性と高めつつ、移動と就寝という相反する要素をバランスよく一台の中に集約したモデル。大人2人に、子供3人までの就寝ができるのでファミリーでも安心して使えます。
フロントシートを前に倒すと1人掛けのシートが現れます。これで2列目シートと向かい合わせにすることが可能。また、2列目シートを後ろ向きに反転させてダイネットにすることもできます。2列目シートを倒せば1600mm×1400mmのベッドに。2列目シート後方には横向きソファがあり、ワンタッチで2段ベッドにすることができます。
ボディ後方にはシャワールームを設置。もちろんシャワールームには室内から移動することができます。シャワールームには簡易型のトイレも設置されています。
>> レグビィ
▼TACOS「SUPER RECO」
バンコンの弱点は天井の低さ。背の高い人だとどうしても室内で首を曲げるか背中を丸めないといけません。SUPER RECOはトヨタハイエースを超ハイルーフ仕様に架装。2040mmという室内高を実現したバンコンです。ルーフの上にはアクリル製のサンルーフやソーラーパネル、ベンチレーターが備わります。
どうです、この天井の高さ。天井部分はボードを敷くことにより1800mm×1080mのベッドに。移動時もマットを敷いて天井部分を収納スペースとして使うことが可能。天井サイドには自然木が使用されています。
シートはレザー調に。車内でくつろぐ時は向かい合わせ、移動時は前向き乗車できます。そしてシートをフラットにすれば1800mm×1500mmのベッドに。上下2つのベッドで最大4人の就寝が可能。この全高がどんな運転感覚になるのか想像できませんが、天井が高いというのは快適に過ごす上で欠かせないポイント。バンコンの新たな選択肢として注目です。
>> TACOS